気象予報士の就職・勤務先

メディアで活躍する気象予報士

気象予報士と聞くと、テレビやラジオに出演しているお天気キャスターをイメージする人が多いのではないでしょうか。

お天気キャスターは、放送局に採用されたり、気象予報士やタレントが所属する事務所に入って放送局に派遣される形で仕事をしたりするのが一般的です。

テレビ出演で人気が出れば、天気にまつわる本を出版したり写真集を出したり…と活動の場が広がることもあり、華やかな仕事に見えるかもしれません。

しかし、実はこうしたケースは非常にまれです。

そもそもお天気キャスターは気象予報士の資格を持っていなくてもできますし、気象予報士の資格取得後にメディア関係の仕事に就く人は全体の10%前後しかいないといわれています。

資格取得者の多くは公的な機関や民間企業などで専門知識と実務的な技術を生かして働いています。

公的な機関で働く道

それでは、具体的にはどのような場で活躍しているのでしょうか。

そのひとつとしてあげられるのは、気象庁です。

気象庁の職員になる上で気象予報士の資格を持っている必要はないのですが、やはり「気象に関係する仕事に就きたい」「資格を生かして働きたい」という思いから資格取得後に気象庁への入庁をめざす人が数多くいます。

また、自衛隊に入隊する人もいます。自衛隊の活動には気象情報の把握が欠かせないので、気象を分析する専門家である予報官が重要な任務を行っているのです。

気象庁や自衛隊で働くことは、気象に関する知識を確実に仕事に生かせるだけでなく、安定した生活を手に入れられることも大きなメリットといえるでしょう。

民間企業で働く道も

気象予報士の資格を取得後、民間企業に就職し、シンクタンクなどで専門知識を生かして活躍するという道もあります。

たとえば、最も分かりやすいのが農産物の生産でしょう。農産物は天候に大きく左右されますので、穀物や飼料作物などを取り扱う商社などにとって気象情報は非常に重要です。

気象予報士は「今年のこの地区の降水量は少なくなる」「この夏は日照時間が例年より短い」などの気象予測をすることで、投資のリスクを軽減することに貢献しています。

また、民間の気象会社で活躍している人もいます。民間の気象会社には多数の気象予報士が所属し、さまざまな地域の気象予測を高い精度で行うのです。

ここで得られた情報はメディアを通じて一般に供給されるほか、他の民間企業と提携し、商品開発やリスクマネージメントなどにも役立てられます。

たとえば、ビールなどのアルコール類・清涼飲料水のメーカーは暑い夏場がかき入れ時です。

今年の夏は例年と比較して、どの地域がどのくらい暑くなるのか、あるいは冷夏になるのかを知っておけば、地域ごとに供給するビールの本数を調整できるのです。

民間の気象会社は近年急成長を遂げており、この分野には大きな注目が集まっています。