検事の役割

法律に定められた検察官

仕事をする際、企業に勤める人なら、会社に利益をあげさせるため働いていると思います。では検察官は何のために働いているのでしょうか。その答えは、検察庁法という法律に記載されています。

それによると検察官とは、

1.刑事について、公訴を行い、
2.裁判所に法の正当な適用を請求し、
3.且つ、裁判の執行を監督し、
4.又、裁判所の権限に属するその他の事項についても職務上必要と認めるときは、裁判所に、通知を求め、又は意見を述べ、
5.又、公益の代表者として他の法令がその権限に属させた事務を行う

となっています。

5にあるように、検察官は公益の代表者です。国民の代表者として、国民に代わり犯罪捜査を行い処理しているのです。

刑事裁判において、弁護士と被告人と反対側の席に座り、犯罪の事実や求刑を述べている検察官の姿は3や4です。

公訴権

刑事事件が発生した場合、裁判所へ審判の申し立てをする権利を「公訴権」といいます。日本では、公訴権は原則として検察官のみが持っています。

これが、1、2の内容なのですが、公訴するべきか否かはどんな犯罪が行われたのか、その事実をしっかり把握しなくては判断できません。正しい判断を行えるよう、事件の真相究明を行うことが絶対的な条件となります。

そのため、検察官はあらゆる犯罪に対する捜査権が与えられています。被疑者、参考人が自主的に協力を申し出た場合に取り調べたり、証拠物の提出を受けたりといった任意捜査はもちろん可能ですし、強制的に捜査を行うこともできます。

強制捜査とは被疑者を逮捕、拘留したり、証拠物を捜索、差し押さえするなどのことです。

捜査が十分に行われ、どのような犯罪が行われたのか、または行われなかったのか明らかになる程度に証拠が集まれば、その証拠を元に検討を行います。

これは刑事裁判を行い、裁判所で裁くべき事件と検察官が判断すれば、刑事について、公訴を行うことになります。その必要がないと判断すれば、不起訴の処分を行います。

公訴が提起された場合、裁判で検察官は、冒頭陳述を行ってどんな事件であったか、何を立証するのか大枠を示します。その後、証人尋問など行って証拠を提出し、犯罪事実を明らかにします。

最後に、どのような犯罪事実があったか、情状、求刑など論告を行います。この論告は公益の代表者として行うものです。つまり、被告人や社会に対して「この罪を犯した場合の罰の重さはこれくらいである」と国民の代表として意見を述べているのです。