建築士の役割

夢を形に変えるお手伝いを

建築士の役割は、依頼主の建築物へのイメージを形にするために、具体的なアイディアを提供することです。

個人が建てるマイホームにしても、企業が建てるオフィスビルにしても、市町村が建てる公共のホールにしても、依頼主には必ず「こんな建物にしたい!」という夢や目標があります。

それは、見た目が洗練されたデザインであることだったり、人々がくつろげる木のぬくもりがあることだったり、明るい外光がたっぷり入る空間だったり…とそれぞれの建物の使用目的によっても、大きく変わってきます。

建築士は、そういった希望をお伺いしながら、どうやったらそれを実現できるのか具体的な計画を立てるのが仕事です。形や耐久性、材木の使い方を計算しながら設計を立て、ときには予算内に収めるための節約のアイディアも組み込みます。

建築士の役割は、このように、お客さまの建築物への夢を形に変えるためのお手伝いをすることなのです。

安心安全な建物をめざして

建築士の大きな役割として、「建築物の安全性を確保すること」があります。依頼主の多くが建築物に対する憧れを抱いてさまざまなリクエストをつけます。

しかし、日本国内の建築物には「建築基準法」という、建築に関するルールが適用されるため、好き勝手にデザインすることはできません。

日常生活はもちろんのこと、台風や地震が起きたときに災害に耐えうる強度があるのかどうか、ルールに照らし合わせて基準を満たしていたときに初めて建てることができるのです。

法律と設計図を見比べながら、この見定めをするのが建築士の仕事になります。

しかし、かつてこうした建築士への信頼を揺るがすような大きな事件が起きたことがあります。2005年、一級建築士が地震などに対する安全性の計算を記した構造計算書を偽造していたことが発覚したのです。

この事件をきっかけに、建築士には大きな社会的責任が伴うということが改めて見直されています。これから建築士をめざす人は、過去の事件等を学んだ上で、より大きな責任感や正義感を持って仕事に就くことが大切です。