家庭裁判所調査官の仕事内容

家庭裁判所調査官の仕事は面接が基本

家庭裁判所調査官は、全国にある家庭裁判所で扱う「家事事件」や「少年事件」について、その事件の当事者や家族、原因や背景などについて調査を行うことを主な仕事とします。

調査においては、事件の当事者やその家族だけでなく、関係者など多くの人と面接を行い、幅広い角度からその事件が起こるに至った原因と適切な改善策について検討します。

家事事件

家事事件とは、家庭内で起こる紛争による事件、たとえば、離婚や相続の問題などがあげられます。

家事事件では、家族の間に起こる感情の対立などが原因となることが多いことから、家庭裁判所調査官には単に法律的な観点だけでなく、それらの感情的な対立を理解し、解消することが求められます。

実際の調査では、争っている当事者や親の争いに巻き込まれている子どもと面接を行い、問題の原因や背景を調査します。

そして、必要であれば社会福祉や医療といった関係機関と連携をとり、当事者やその子どもにとって最善の解決方法を検討します。

少年事件

少年事件とは、下記の少年が起こした非行による事件です。

・犯罪少年:罪を犯した14歳以上20歳未満の少年
・触法少年:実質的には罪を犯しているが、その行為の時14歳未満であったため、刑法上、罪を犯したことにはならないとされている少年
・ぐ犯少年:20歳未満で,保護者の正当な監督に従わないなどの不良行為があり、その性格や環境からみて、将来罪を犯すおそれのある少年

少年事件の場合、少年がどうして犯罪を起こしたのか、どのような環境で育てられてきたのか、どういった考え方をもっているのかなど少年を理解することが必要になります。

調査では、少年とその保護者と面談をしたり、少年の内面にある資質や傾向を調査するために心理テストなどを行います。

また、「少年鑑別所」「保護観察所」「児童相談所」などの関係機関と連携をとり、少年が将来更生するために必要な方法を検討します。

調査報告書は審判に大きな影響を持つ

家庭裁判所の裁判官は、家庭裁判所調査官の調査報告書に基づいてどのような処分が適当かの審判を下します。

法的手続きを進めることから、家庭や少年の将来にとって非常に重要な役割を担います。

裁判所全体の運営や将来に向けた方策の企画立案

家庭裁判所調査官は、国家公務員の中でも総合職であり、政策の企画立案等に係る能力を求められます。

そのため、家庭裁判所調査官としての経験を活かしながら、人事、総務、会計といった司法行政部門の企画立案業務を通して、裁判所全体の運営を行うこと、また少年審判手続きの改善策の検討を行います。

また、家事事件の調査業務の見直しなどの家庭裁判所全体の業務改善などにも取り組みます。