家庭裁判所調査官の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

家庭裁判所調査官を目指すきっかけで多いものは?

家庭裁判所調査官を目指した人は、学生時代にその仕事の存在を知り志望したという人が多いようです。

たとえば身近な知り合いや友人が、非行を犯してしまったことをきっかけに家庭裁判所調査官という存在を知り、目指した人がいます。

また大学で法律や福祉、心理学について学ぶうちに少年や家族の問題、立ち直りについて考えたり、アルバイト先の子どもから家族の話を聞き、非行少年の家庭環境を良くするために力になりたいと思った人もいるのです。

実際に人と関わらなくても、本を読んだり、少年犯罪や虐待といった悲しいニュースを見たことから少年事件、そして家庭裁判所調査官に興味を持った人もいるでしょう。

中には仕事を始めてから、家庭環境の重要性に気づいたり、家庭に介入することで根本的な解決をしたいと自分の中で確信を持ち、仕事をしながら勉強して目指した人もいます。

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家庭裁判所調査官の志望動機の考え方

人物試験が重視される家庭裁判所調査官の面接では、志望動機が大切です。

志望動機は奇抜な志望動機ではなく、「なぜ家庭裁判所調査官を目指すのか」「どのような仕事がしたいのか」「家庭裁判所調査官になるためにした行動」を明確に入れ込むようにしましょう。

そのためには自分がどんな人間で、経歴があり、何をしたいのかという「自己分析」と、家庭裁判所調査官がどのような職業かを知る「職業分析」が大切です。

教科書通りの回答ではなく、自分なりの経験や考え、オリジナルのエピソードを盛り込んだ志望動機を作らなければいけません。

職業分析については、裁判所が主催する説明会やセミナーへの出席、大学のOB・OGや知り合いを通じて情報収集をしましょう。

また実際に働いている家庭裁判所調査官の話を聞きにいったり、家庭裁判所調査官が書いた本などに目を通すなど、単に想像するだけでなく、より現実の職業イメージを持つことが重要です。

とくに社会人から目指す場合は、「なぜ今の仕事を辞めてまで家庭裁判所調査官になりたいのか」という志望動機をきちんと説明できるように準備を進めましょう。

家庭裁判所調査官の志望動機の例文

傷ついた子どもを救いたい

「大学時代の家庭教師のアルバイトで、小学生の兄弟から離婚調停中の家庭の悩みや、不安な気持ちを聞き、将来は傷ついた子どもを救う仕事がしたいと考えるようになりました。

家庭裁判所調査官は、子どもの悩みを紛争中の当事者である親たちに気づいてもらうことで、家族が現状より良い方向に進む働きかけができることに魅力を感じています。

子どもたちの立場や視点を忘れずに、さまざまな家族の問題を解決できる家庭裁判所調査官になりたいです。」

家庭・少年の根本的な問題を解決したい

「大学卒業後に塾講師の仕事をする中で、集団行動に適応できない子どもたちを目の当たりにしました。

彼らは家庭環境に問題があるように見受けられ、根本的な問題を解決するには家庭に介入しなければいけないことに気づき、家庭や子どもたちを救える家庭裁判所調査官を目指すようになりました。

どんな子どもや親にも寄り添いながら、心理学の知識を生かしてよりよい解決策をともに考えていける家庭裁判所調査官を目指したいと考えています。」

少年の社会復帰に働きかけたい

「中学時代に友人が非行を犯してしまい、誰が彼を守り、良い方向に導いてくれるのかを調べたときに家庭裁判所調査官の仕事を知りました。

今度は私も同じような立場として、一度過ちを犯してしまった少年・少女をよい方向に導く存在になりたいと考え、家庭裁判所調査官を志望しました。

自分の人生や将来を否定するのではなく、更生を促し、一緒に可能性を考えられる家庭裁判所調査官になりたいです。

そのために法律や心理学の知識や理論だけではなく、より多くの事件に関わることで当事者に合わせた対応ができるよう、人一倍努力していきたいと思います。」

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家庭裁判所調査官の面接で聞かれること・注意点

採用試験では人物試験が重視される

家庭裁判所調査官補の採用試験は難関だといわれますが、その中でも第2次試験の人物試験で落ちてしまったというケースも珍しくありません。

採用試験では、配点比率が全体の6/15を占めているほど、人物試験が重視されています。

同日に個別面接と集団討論が行われ、集団討論は5〜6人のグループで、30分の討論を行いますが、テーマは当日になるまでわかりません。

集団討論を終えたあとに個別の面接が行われ、ひとりあたり20分〜30分で面接官3人程度で行われます。

人柄、資質、能力についての評価が高い方からABCDと判断され、C以上の判定が必要です。

参考:裁判所 試験の概要

面接でよく聞かれること

個別面接は、事前に記入してきた「面接カード」に従って行います。

たとえば「志望動機」や「家庭裁判所調査官としての目標」「貢献できること」「自己PR」「長所や短所」「趣味や特技」など一般的な質問がほとんどです。

面接ではそれらの内容についていろいろな角度からより深く質問されることもあるため、より掘り下げて整理しておきましょう。

そのほか集団討論での感想、家庭裁判所調査官の職業イメージ、全国転勤が可能かどうかや、交通違反歴といった質問もよく聞かれるようです。

民間企業や公務員との併願状況、そしてなぜ家庭裁判所調査官でなければならないのかというポイントについては、新卒・中途問わずよく整理しておく必要があるでしょう。

面接での注意点・身だしなみ

家庭裁判所調査官の面接ではわかりやすさも重視されるため、面接慣れしておくことも大切です。

さまざまな就職セミナーや公務員試験予備校などでは、面接対策講座を提供しているので、ぜひ活用しておきましょう。

また仕事柄、いろいろな人に信頼してもらう必要があるため、きちんとした身だしなみや服装が求められます。

家庭裁判所調査官の自己PRのポイント

家庭裁判所調査官の自己PRポイントは、「責任感の強い」「粘り強く物事に取り組める」などです。

また「どんな人へも気配りができる」「温かい気持ちがありながらも客観的な視点で冷戦に判断できる」「フットワークが軽い」なども当てはまるでしょう。

家庭裁判所調査官は関わる人の人生の岐路となる判断をする仕事であるため、責任感が必要です。

またどんな事件もその背景や原因を突きとめるために、粘り強く取り組む姿勢も求められます。

困っている当事者や、傷ついている子どもたちに配慮しながら、感情移入しすぎずに冷静に判断できるバランス力、そしてすぐに現場に駆けつけられるフットワークの軽さも大切です。

これらの資質のうちどれかひとつに絞って、これまで学んだ知識やがんばってきたことなど、具体的なエピソードや経験を交えながら自己PRを作るとよいでしょう。

家庭裁判所調査官の履歴書で気をつけるべきことは?

家庭裁判所調査官の履歴書で気をつけるべきことは、調査報告書を作成する仕事を行うため、わかりやすく間違いのない履歴書を作成することです。

自己PRや志望動機は、よく考えた上で履歴書に明記するようにしましょう。

また面接当日に提出を求められる「面接カード」は、最終学歴や資格のほかにも「希望勤務地」を書く欄があります。

第6希望まで記入することができますが、希望人数が少ない場合には本当に配属となってしまうことがあるため、適当に書かずによく検討して書くようにしましょう。