官僚の天下り

天下りとは何か

官僚の世界では、しばしば「天下り」という言葉が使われています。

天下りとは一般的に、官僚が退職したのち独立行政法人や一般企業などに幹部として再就職し、そこで多額の報酬や退職金を得ることができる独特の仕組みのことをいいます。

各省庁で働く官僚の多くは、40代後半から50歳くらいになると退職を推奨する「肩たたき」が始まり、省庁を退職することを余儀なくされ、そして天下り先へと移っていきます。

もちろん、そのまま省庁で出世していく官僚もいますが、キャリア官僚は厳しい競争があり、トップまで上り詰められるのはごく一部の人のみとなっています。

しかし、出世レースに勝ちきれなかった官僚も、天下りによって安定した身分が保証されるといった事実があるのです。

天下りの問題点とメリット

よくメディアなどでは「官僚批判」がなされていますが、これらの理由の多くも天下りによるところがあります。

官僚は、天下り先を確保するために多数の団体を作っており、またそれらには巨額の補助金が流れています。

不景気、リストラ…など、民間で働く人が厳しい生活を強いられている現代では、国民の怒りを買うのももっともかもしれません。

しかし、天下りにはメリットもあるといわれています。その大きな一つは、組織の若返りです。

官僚は基本的に年功序列であり、上にいけばいくほどポストも少なくなります。

そのため、定期的に天下りが行われることでポストが空き、若手が活躍できるチャンスが出てくるというわけです。

組織の新陳代謝の面を考えても、天下りは必要という声も挙がっています。

官僚すべてが批判されうるべきではない

なお、天下りの対象となるのは、課長以上の役職に就いている官僚です。

現場の最前線にいる20代や30代、さらに40代の官僚は目の前の日本を良くするために日々必死で働いており、将来の天下りのことなど考えていない人も多くいます。

天下りの是非はこれからも議論され続けていくでしょう。

たしかに、天下りに甘んじてマトモに働かない人は批判されうるべき存在かもしれませんが、どのような職場にも真面目な人、不真面目な人がいるように、決して官僚すべてが悪いわけではないということを念頭に置いておきたいものです。