患者さんからの手紙(体験談)

執筆者:ちえ 45歳 女性 経験年数:20年

看護は体力勝負!

私は、内科と神経内科(筋ジストロフィーなどの難病を扱う科)の病棟に勤務していたことがあります。

当然お年寄りが多く、更には身動きが困難な方が多く入院していらっしゃいました。ですから、患者さんの身の回りには介助が必要なことが多くありました。

日々忙しいので、トイレの介助を頼まれると時間がかかりますし、内心焦る気持ちがあります。ですが、できる限りおむつではなく、普通に近い方法で排泄していただきたいのです。

また、患者さんのほうが遠慮される場合も多いので、忙しくてもなるべく顔や態度にあらわさないように気を付けていました。

その日、私が担当していた方はベッドサイドでポータブルトイレを使用しており、大柄で座るのも困難な状態で、移動が大変な方でした。

患者さんの協力も不可欠で、二人の息を合わせて、一緒に掛け声をかけ立ち上がります。

そのまま床にしりもちをついては骨折などの危険性があり、大変危ないので、本当に気も力も使います。

排泄後は、ベッドへ戻ります。正直汗をかくくらい疲れますが、それは患者さんも同じです。

このような患者さんは、何人もいらっしゃり、とくに珍しいことではありません。

おもいがけず手紙が

ある時、病棟に手紙が届きました。

看護師の仕事は大変なことを入院してよくわかったが、その中でも印象的なことがある。と、その時のことを引き合いに出されました。

患者さんと私の会話が同室の方に聞こえていたらしく、二人のやり取りを聞き、とてもさわやかな気持ちになりました。などなど書いてありました。

思いがけないことで、本当にうれしかったです。

「たくさんの看護師がいる中で、私の看護が認められた!」と思いました。見ていてくれる人はいるんだなあとも思いました。

その後も何度か、別の患者さんからもお手紙をいただいたり、お元気な姿を見せに来てくださったりすると、本当にこの仕事に就いてよかったと思います。

特別なことではなく、普段の何気ない業務が人の役に立っている、こんなに素晴らしく、うれしいことはありません。

患者さんやご家族の「ありがとう」が私の心の栄養になります。

仕事体験談