看護師の志望動機と例文・面接で気をつけるべきこと

看護師を目指すきっかけで多いものは?

看護師は、社会人になってから目指す人がたくさんいる一方、10代のうちから一直線で目指す人も多い職業です。

早ければ小学生や中学生のうちから「将来は絶対に看護師になる!」と決めている人もいます。

看護師を目指すきっかけは、さまざまなものがあります。

  • 看護師が出てくるテレビドラマや漫画を見て
  • 親などが看護師で身近な存在だったから
  • 幼い頃に自分をケアしてくれた看護師さんに憧れて

などの声も、よく聞こえてきます。

そして多くの看護師志望者が「人の役に立てる仕事がしたい」「病気やケガの人を支えたい」といった思いを持っています。

また国家資格職である点に着目して「手に職をつけたい」「女性が活躍しやすい仕事がしたい」などの理由で看護師を志望する人もいます。

看護師の志望動機の考え方

人手不足に悩まされる医療の現場において、看護師は「超売り手市場」です。

しかし看護師の資格を持っていたら、誰でも希望通りに就職できるとは限りません。

人の命を預かり、治療を行なう医療の場では看護師としての基礎的な知識・技術を備えているだけでなく、人間性にすぐれた人材が求められます。

志望動機では「看護師になりたい理由」はもちろん、「看護師の仕事を通して成し遂げたいこと」や「将来のビジョン」などを入れ込みましょう。

また、大事なのは「応募先の医療機関や施設等を志望する理由」を明確にすることです。

経営理念や方針、組織体制などは病院や施設ごとに違いますから、まずは志望先の研究をしっかりとして、自分がその場所でどのように活躍したいのかまで話せるようにするのが効果的です。

看護師の志望動機の例文

ここでは看護師の志望動機の例文をいくつか紹介します。

ですが、この内容はあくまでも参考です。

自分の体験や思いを整理しながら、自分なりのベストな内容を考えていくことが大切です。

身近で見た看護師がきっかけ

「私が看護師を目指したきっかけは、かつて身内が病気で入院していたとき、担当してくれた看護師さんが常にテキパキとお世話をしてくれたことです。

その看護師さんは、私たち家族に対しても心配事がないか常に気遣ってくれ、心が救われました。

自分も看護師として、患者さん本人はもちろん、その家族の心のケアまでできる存在を目指したいと思っています。」

地域の役に立ちたい

「私がこちらの診療所を志望した理由は、貴院の地域密着型の診療方針に共感し、「慣れ親しんでいる地域の人たちの役に立ちたい」という思いを抱いたからです。

私自身、幼少期からこの地域で育ち、たいへん親しみや愛着があります。

また、これまでは多くの大人たちに助けていただいたので、今後は地域に恩返しをしていくつもりで、地域の人たちの健康を看護師の立場で守っていきたいと考えています。」

総合病院で専門性を磨きたい

「私が貴院を志望する理由は、より多くの患者さんと接するなかで、一人でも多くの患者さんを救える看護師を目指したいと考えているからです。

貴院では救急救命センターや最先端医療機器も備えており、緊迫した現場で多くの人の命を救っていることを知りました。

私もそのような現場に立ち、医療スタッフと連携しながら多様な経験を積んでいきたいです。

将来的には特定の分野の専門知識をさらに深め、専門看護師を目指したいとも考えております。」

看護師の面接で聞かれること・注意点

「いつもの自分」を出すための準備が大切

「面接」というと、つい身構えてしまう人は多いですが、その時間は病院の施設内部やスタッフの雰囲気、職場環境の一部に触れられる貴重な機会です。

「看護師になりたい!」という熱意を志望先に直接伝えられるのも、面接のよいところです。

とはいえ、現実的にはポジティブな気持ちを抱くよりも「うまくいかなかったらどうしよう」などと緊張してしまう人のほうが多いでしょう。

面接で緊張してしまうのは仕方ないですが、あらかじめ面接に対する準備と心構えをしっかりしておけば、気持ちにゆとりができ、「いつもの自分」を出しやすくなります。

面接で聞かれそうなことは事前にイメージし、答えを考えておきましょう。

面接でよく聞かれること

看護師の面接で必ず聞かれることは「自己紹介」と「志望動機」です。

志望動機については病院の特徴を踏まえ、自らの能力にあっていることをアピールするとよいでしょう。

また「どんな看護師になりたいか?」や、総合病院であれば「興味のある科はどこか?」ということもよく聞かれます。

その他にも「短所、長所を教えてください」「最近読んだ本は何ですか?」「ボランティア活動をしたことがありますか?」など看護以外のことにも質問はおよびます。

これは、さまざまな角度から就職希望者の人間像を浮かび上がらせることが目的です。

また「この病院についてどう思うか?」「この病院の看護理念を知っているか?」「当院の看護配置基準を知っているか?」など、施設に関する質問があるのも、看護師の面接の特徴です。

病院の特性や方針、看護理念などはよく調べておきましょう。

最近は、多くの病院がWebサイトを持っているため、そこで情報収集をすれば面接対策になるのはもちろん、実際に働いてからも役に立つことが多いです。

もちろん、遅刻をしない、身だしなみを整える、挨拶をきちんとするといった、最低限のマナーを学んでおくことも大切です。

看護師の自己PRのポイント

看護師の面接では「自己PR」を求められることもあります。

自己PRで話すべき内容に決まりはありませんが、自分の看護師に対する思いや適性を伝えていくことが大事です。

これまでの経験から得た知識・スキルのうち、看護師の仕事でも生かせそうなことを積極的に考えてみてください。

ポイントは、面接官に対して「この応募者は看護師になったらこんな風に活躍してくれそうだな」と思わせることです。

「あなた」という人物が、その病院で生き生きと活躍する姿を面接官がイメージできるような自己PRを作成するのがポイントです。

看護師の履歴書で気をつけるべきことは?

看護師の履歴書の最重要ポイントは、他の仕事の履歴書を作るときと基本的には同様です。

  • 手書きの場合は文字を丁寧に書く
  • 鉛筆ではなく黒のボールペンや万年筆を使う
  • 空欄はできるだけなくし、全項目きちんと埋める
  • 修正液は使わない(間違えたら書きなおす)
  • 学歴や職歴、資格名は正式名称で記載する

こういったポイントは確実に守りましょう。

履歴書にも志望動機を記入する欄が設けられていることがありますが、枠はさほど大きくないため、端的に言いたいことをまとめなくてはなりません。

下書きをし、枠に合う形で自身の考え方が存分に伝わる内容に仕上げましょう。

貼りつける写真は、リクルートスーツに白いシャツを合わせて撮るのが最適です。

看護師には身だしなみや清潔感、信頼感が求められますから、あまり緩い雰囲気にならないように気をつけましょう。