看護実習で報われた瞬間 (体験談)

「何もわからない」からのスタート

初めての看護実習で配属されたのは婦人科。子宮筋腫を患った方の受け持ちになりました。

実習に行くまでは、「習ったことをやればいいんだ」と思い込んでいましたが、実際はまるで違う。

飛び交う用語も病気の詳しいことも、医師のカルテに記された単語も、ほとんど全てが「?」で、日夜勉強に追われる始末となりました。

患者さんの優しさに救われる

「どうしたらいいんだろう」わからないことの連続に戸惑う姿は、間違いなく患者さんにも伝わっていたはずです。

ですが、患者さんはいつも優しく対応くださり、血圧ひとつうまく測れない私にもじっと待ってくださったり、たわいもない会話に笑顔をかわしたりすることもありました。

どうしても先輩ナースや実習担当の先生からは、至らない点を注意されたり怒られたりすることの連続だったので、患者さんと接する時間が、実は私にとってもかけがえのない「ケア」の時間でした。

最終日に渡された手紙に涙

初めてのことだらけに振り回された2週間もあっという間に終わり、最後の挨拶をしに患者さんのもとを訪れたときのことでした。

患者さんから渡されたのは、手作りの巾着と、中には手紙が入っていました。そしてそこには、「あなたは私の天使でした」と書かれていたんです。

その瞬間、2週間、朝から晩まで患者さんのことを考え、勉強を重ね、ケアを実践した日々が走馬灯のようによみがえり、思わず涙が出てしまいました。

看護はなかなか報われないといいます。その前段階にある実習もまたしかりで、なかなか患者さんとうまく意思疎通が図れなかったり、知識不足ゆえに失敗してしまうこともありました。

ですが最初の実習でこの体験ができた私は本当に幸せ者で、その手紙はずっと大事に取っておいてありますし、今でも「いつか報われる時が来る」と信じて仕事に励んでいます。

仕事体験談