続けるほど奥が深い看護師の仕事(体験談)

執筆者:ちっか 女性 29歳 経験年数:7年

優しいだけではダメ

世間一般的な看護師のイメージといえば「白衣の天使」があげられます。

看護学生や新人看護師も口を揃えて「思いやりのある優しい看護師になりたい」というでしょう。

しかし、思いやりがあって優しいということだけが看護師をするうえで大切なわけではありません。

知識と技術を身につける

たとえば、病気になって点滴をすることになりました。

病室に笑顔の看護師さんが来て「お身体つらいですよね。元気になるように点滴をします。」と優しい言葉をかけてくれました。

「なんの薬ですか?」と問いかけたとき「えーっと…」と言われたらどうでしょう。

点滴の針を刺すときに「チクッと痛みがありますよ。」と優しく笑顔で言われた後に、何度も何度も失敗されたらどうでしょう。

身体の中に薬をいれるということ、針を刺すということ。このことは、資格があって勤めているからできることなのです。

何度も針を刺され痛い思いをし、わけのわからない薬を身体の中に入れられても「看護師さんが優しかったから。」と許してくれる人はいないでしょう。

国家資格に準じた知識と技術がなければ、どんなに思いやりがあって優しくても信頼される看護師になるのは難しいでしょう。

人間を相手にしているということを忘れずに

しかし、知識が豊富でどんなことでも完璧にこなしてしまう技術があったとしてもそれはそれで問題です。

つらそうにしている姿をみながら「抗生剤の点滴です。今から注射の針を刺します。」とロボットのようにいって点滴が終わったらスッと退室されたらどうでしょう。

「この点滴はいつ終わるんだろう。」「なんだか針先が痛むな。」と患者さんが思ったときにすぐに言い出せる雰囲気を出すこともとても大事です。

ただでさえ、いつもより体調が優れないでいて、点滴の針が腕に固定されていて思うように動けないでいる患者さんにとって、いつ終わるかわからない点滴は苦痛そのものです。

また、患者さんの体質に薬が合わずアレルギーがでる可能性もあります。

看護師が観察の目を光らせていなければならないのはもちろんですが、患者さんが言い出せるように声をかけることも危険を回避する大事な方法です。

看護師をするうえで大切なことは、ひとつではありません。

「知識と技術」「人に対する心」どちらか一方が優れていたとしても患者さんのためにはなりません。そして、どちらも極めたとしてゴールがありません。

看護師の仕事は、続ければ続けるほどとても奥が深い仕事だと感じることでしょう。

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