海上保安官の潜水士になるには

“潜水士”の資格とは

映画『海猿』によって注目を集めるようになった海上保安官としての“潜水士”。この潜水士ですが、そもそもは労働安全衛生法によって規定された国家資格であり、海上保安官でなくとも筆記試験に合格することで資格を得ることができます。

水中掘削や海洋調査などを行う人が受験することも多い資格です。この資格を習得しても「海上保安官の潜水士」になれるわけではなく、まずは海上保安官になることが必要です。

潜水士試験の概要

<試験科目>
潜水業務:10問(30点)
送気、潜降及び浮上:10問(25点)
高気圧障害:10問(25点)
関係法令:10問(20点)

<受験資格>
特になし

<合格率>
80%前後

財団法人 安全衛生技術試験協会

海上保安官として潜水士を目指すには

現場で実際に救助を行っている潜水士は、海上保安官の中でも特別な訓練を重ね、高度な技術を身につけた人たちです。まずは海上保安大学校や海上保安学校を卒業し、海上保安官になることを目指しましょう。

海上保安官になったあとは、現場で数年間勤務して潜水士になるための「潜水研修」を受講します。その後、上記にも挙げた国家試験としての潜水士試験に合格することで、ようやく「潜水士」と言えるようになります。

ちなみに、潜水士は海上保安官全体の1%程度しかいないのだそうです。憧れる人は多い仕事ですが、私たちが想像するよりずっと難しいものであることは間違いありません。適正と並外れた体力が必要となり、女性の潜水士はまだいないのだそうです。

なお、潜水士から選抜される、さらなるスペシャリストの部隊として、特殊救難隊があります。
海上保安官の特殊救難隊とは?

「潜水研修」について

潜水士になるための研修は希望制によるものですが、希望した人全員が受けられるわけではありません。受講できるのは、健康診断の結果、年齢などいくつかの条件を満たしたうえで、適性があると判断された場合のみとなります。

潜水研修は大変過酷なことで知られており、たとえば10キロの重りを担ぎながら泳いだり、水中で2分半呼吸を止め続けたり…と、体力だけではなく、強じんな精神力も必要とします。

あまりのつらさに、研修中には脱落者が出ることもあるのだとか。しかし、この研修を乗り越えなければ、潜水士としての仕事はできません。