海上保安官になるには

「海上保安大学校」か「海上保安学校」への入学を目指す

海上保安官になるには、まず学生採用試験を受けて「海上保安大学校」か「海上保安学校」へ入学をし、海上保安官として必要な知識と技能を身につける必要があります。

海上保安大学校(4年半)は幹部職員の養成、海上保安学校(1年〜2年)は一般職員の養成を目的としています。

どちらも海上保安庁の教育機関ですが、学校で学ぶ期間やその後の進路などが変わってきます。似た名前で間違えやすいので、それぞれの違いをよくとらえておきましょう。

海上保安官になるには

海上保安大学校について

海上保安大学校は、海上保安庁の幹部となるために必要な知識と技能を学ぶ場で、広島県呉市にあります。

教育期間は本科(4年)、専攻科(6ヵ月)、研修科国際業務課程(6ヵ月)で、卒業後はまず巡視船での勤務が基本となります。その後、本庁などの陸上勤務と海上勤務を交互に経験し、幹部としての道を歩んでいくことになります。

海上保安大学校および海上保安学校の在学中は学生でありながらも、国家公務員の身分となります。入学金、授業料などは無料であり、全寮制で月給、ボーナスも支給されます。

海上保安大学校採用試験の難易度・合格率

海上保安学校について

海上保安学校は、海上保安庁の一般職員として必要な知識と技能を学ぶ場で、京都府舞鶴市にあります。

「船舶運航システム課程」(航海コース、機関コース、主計コース:1年)、「航空課程」(1年)、「情報システム課程」(2年)、「海洋科学課程」(1年)の4過程が設けられており、受験時に選択します。

実践的な授業が多く、各分野のエキスパートを育てていきます。実務経験を積んだのち、海上保安大学校の特修科に進めば、将来的に幹部として活躍する道もあります。

受験資格は?

海上保安大学校と海上保安学校はそれぞれ受験資格があり、それぞれ年齢制限が異なるのが大きな違いです。
・海上保安大学校:入学する年の4月1日現在で21歳未満の者
・海上保安学校;入学する年の4月1日現在で24歳未満の者。

というように、もし海上保安大学校採用試験を受けようと思えば、高校卒業後に四年制大学へ進学し、卒業してからでは間に合わないのです。他にも細かな受験資格がありますが、詳細は毎年海上保安庁のホームページに掲載されるので、早い段階で確認して進路を決めるのがベター。両方を併願することも可能です。

なお、五級海技士など海技免許等の一定の資格を持っている人を対象とした有資格者採用試験も実施されていますが、採用数はごくわずかです。
海上保安庁 有資格者採用試験

海上保安官に求められる能力

<海が好き>
海上保安官には陸上勤務もありますが、基本的には海上が職場となるため、海が好きでなければ務まらない仕事です。

<体力>
海上での仕事は心身ともにハードなものとなるため、体力や精神力が必要となってきます。

<正義感>
不審船の確保など、危険な場面にも直面する仕事であるため、正義感が強いタイプが向いていると言えます。

海上保安官の今後の見通し

日本海沿岸において、近隣諸国との緊張が高まっています。海の警察官として、海上保安官の役割は一層重要なものとなってきています。

海上保安庁職員男女比率

海上保安庁の資料によると、平成22年度末現在において、海上保安庁の定員は12,636人。そのうち女性職員の数は502人です。なお、平成22年度試験の合格者における女性の比率は21.9%であり、今後女性の割合が増えていくと想定されます。

全職員のうち、管区海上保安本部等の地方部署では11,061人、巡視船艇・航空機等には5,961人の海上保安官が働いています。