「海上保安学校」の概要
「海上保安学校」は京都府舞鶴市にあり、ここへの入学が、海上保安官になるためのひとつのスタート地点となります。入学のためにはまず「海上保安学校採用試験」を受験し、採用されなければなりません。
その後、国家公務員として給料をもらいながら訓練を受け、一人前の海上保安官を目指します。
4倍〜15倍程度となります。海上保安大学校よりも難易度は低くなります。
海上保安学校は4つの過程があり、受験時に選択します。
・船舶運航システム課程(航海コース、機関コース、主計コース:1年)
・航空課程(1年)
・情報システム課程(2年)
・海洋科学課程(1年)
「海上保安大学校」が、将来的に海上保安庁の幹部を目指すことを目的とするのに対し、「海上保安学校」では、海上保安庁の一般職員として必要な知識や技能を学ぶため、より実践的な授業が多くなります。
在学中は全学生が寮生活を行います。
試験科目(平成24年度の場合)
各過程によって試験科目が異なりますが、共通するのは第一次試験として「基礎能力試験」があることです。これは、公務員として必要な基礎的な知能や知識についての筆記試験です。
また、まずは第一次試験に合格しなければ、面接や体力検査などが行われる第二次試験に進むことができません。
なお、航空過程のみ第三次試験が実施されます。この内容は、人物試験(面接)のほか、模擬飛行装置を使用しての操縦検査、そして精神や神経系の身体検査となります。
受験資格
年齢制限として「入学する年の4月1日現在で24歳未満の者」が掲げられているほか、身長や体重、視力などに関する受験資格があります。事前に受験案内を確認しておきましょう。
海上保安学校採用試験受験者数
海上保安学校採用試験の受験者数は、平成20年以降増加の傾向にあります。平成24年度の受験者数は一気に倍増し7,708人となりました。平成29年は24年度よりは落ち着いたものの3,909人が受験をしています。
海上保安学校 船舶運航システム課程(特別)受験者数
船舶運航システム課程(特別)の受験者数は平成20年以降増加が続いていしたが、平成29年の受験者数は大幅に減少し6,513人となっています。
海上保安学校試験採用倍率
平成24年度は、受験者数が大幅に増加したため採用倍率も急上昇し、船舶運航システム課程の倍率は33.4倍となりましたが、平成29年度の全体の倍率は7.3倍に落ち着いています。
船舶運航システム課程の倍率は8.4倍、航空課程は12.8倍、情報システム課程は2.7倍、海洋科学課程は4.4倍、管制課程は3.1倍、船舶運航システム課程(特別)は7.7倍となっています。