介護福祉士になってよかったこと(体験談)

執筆者:こぱんだ 47歳 女性 経験年数5年

私の後悔

私は40代後半のおばちゃん介護福祉士です。介護職に就く以前は、長年、事務職をしてきました。

私には亡くなった祖母に対して、苦い思い出があります。

30代前半の私は、認知症が出始めた高齢の祖母と20代の弟と車で外出をしていました。

自宅まで10分もせずに到着するというころになって、祖母が「トイレに行きたい」と訴えました。私と弟はトイレを探すのが面倒で、すぐに着くからと祖母の訴えを真剣に聞かず、そのまま車を走らせました。

結局、車の中で祖母は便失禁をし、公衆トイレに駆け込むはめになりましました。

どうやってきれいにしてあげたのか、今ではまったく思い出せません。

しかし、大好きな祖母の泣きそうな顔だけをはっきりと覚えており、今でも申し訳なさで胸がいっぱいになります。

その当時の私は、大人が失禁することが屈辱だということや、高齢者がトイレを長くは我慢できないことをまったく想像できませんでした。

介護職に就いて

そんな高齢者のこともよくわからない、事務職の私が40代の前半から療養病棟で介護職に就きました。

オムツ交換やポータブルトイレの掃除、排泄介助は介護職の通常業務です。

高齢者が大半を占める療養病棟は、失禁も日常茶飯事。子どもと違い、大人をきれいにするのは体が大きいので体力も使います。

今では、どんな失禁もてきぱきときれいにすることができる自信がつきました。

世間では汚い仕事だと思われるでしょうが、排泄は誰でもすることです。体調のバロメーターである排泄管理は介護福祉士だけではなく、病棟全体の重要な業務でもあります。

介護福祉士になってよかったこと

療養病棟で認知症や寝たきりの高齢者と毎日触れ合うことで、「老い」に対して、肝が据わったのでしょう。

以前は、両親の老後の面倒をどうしようと不安でした。両親の介護に対して逃げない気持ちを持て、私が介護福祉士であることで両親の老後の心配も軽減しているようです。

もう祖母にしてしまったような過ちをおかすことはないでしょう。

介護福祉士になって、愛する両親の老後は私がしっかりみとると自然に思えるようになったことが、一番よかったことです。

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