介護福祉士をやっててよかったと感じたとき(体験談)

介護の仕事は大変

高齢者の介護をしていると、周りの人から「大変な仕事ですね。」と言われることがよくあります。

介護の仕事の大変さは、自ら動けないお年寄りを車いすに乗せたり、オムツを交換したり、身体を洗ってあげるなどの仕事のイメージがあるからだろうと思います。

実際に、わたしも介護の仕事を始めたばかりの頃は、力任せに身体介護をして次の日には筋肉痛になったことがあります。また、一緒に働いていた先輩職員が腰痛を患って辞めていく姿も見てきました。

力を使った介護は腰痛の原因になるので、福祉用具を使ったり、ボディメカニクスという介護技術を用いて腰痛を防ぐことができるといわれています。

また、人間相手の仕事なので、怒りっぽい人や精神病を抱えている人、悩んでいる人、気難しい人、さまざまな人と関わっていかなくてはいけないので、それをストレスに感じることもあるようです。

介護の仕事をしていて、その大変さ以上にこの仕事から教わることの多さに気付いたとき、やってきてよかったとつくづく思います。

人を支える支えられる仕事

どんな仕事でも、人のために働く喜びを感じることができれば、仕事をする醍醐味は違ってくると思います。もしかしたら、介護の仕事は、究極に、誰かのために役立つことを感じられる仕事なのかもしれません。

この仕事をしていて、よく「ありがとう」と言われたり、頭を深々と下げられたりすることがあります。

もちろん、「ありがとう」と必ずしも言われませんし、見返りを考えて働く必要もありません。

しかし、本当に困っている人に役立つことが感じられた時、それがこの仕事を続けられる、自分を支えることにつながっていくのだと思います。

笑顔が見られる喜び

ある認知症の92歳の女性宅に訪問介護に入っています。利用者の方に食事を作り、入浴をしていただくといった仕事内容です。

認知症のため、人の名前を覚えることはできず、上手く会話ができません。特に、初対面のヘルパーが来るとお風呂に入るのを拒否されて、泣かれてしまいます。食事を作っても食べられません。

数回訪問に入ったある日、女性宅の庭隅にタンポポが咲いていたので、それをとって、ヤクルトの空を花瓶して、お花を台所のテーブルに飾りました。

その利用者は、ぱっと笑顔を見せ「きれい・・・ね。えー、いいですね。」と言葉を発し、花をじっと見つめられ、食事を残さず食べられたのです。

そのことをきっかけに、私が訪問しても嫌がられずに介護を受け入れていただけるようになりました。

私の名前を呼ぶことも「ヘルパーさん」と声をかけることもできませんが、心の絆が少し築けた気がします。そんなとき、この仕事のやりがいを感じます。