介護福祉士を目指す人へのメッセージ(体験談)

信頼される仕事

介護の仕事に資格はいらないということを耳にすることがあります。

高齢者介護の場合、昔は嫁が姑や舅の介護をするのが務めだという日本ならではの家制度の風潮が根強く残っていました。現代でも、まだその風潮が残っているようです。

介護の仕事は、嫁の仕事、女性の仕事というふうに考えられてきて、介護福祉士という資格が創設されて長く経っているにも関わらず、専門職として認めてもらえない、社会的評価が低いのがこの仕事の現状です。

けれども、現場の介護福祉士の努力や社会の制度の変化で、少しずつではありますが、介護福祉士の資格の周知が高くなってきたのと、何よりも資格を持っている人は他の介護の民間資格と比較すると、圧倒的に信頼度が高くなっています。

国家資格として、制度が後押ししているのも事実です。介護事業者が介護福祉士を雇うことがメリットになってきているのです。

最近では、介護の仕事のキャリアパスも明示され、より介護福祉士の資格が介護業界のステータスになりつつあるようです。

心が豊かになる仕事

介護福祉士として高齢者や障害者に日々関わっていくと、介護される側と時間を共有しながら、その人の生活の一部に触れて、それまでの自分の価値観では見えてこなかったことを人と深く関わることで知る、考える、共感する、人間として成長できる仕事であると思います。

もしかしたら、自分の身近な所で出会えないような人生経験を持っている方に出会ったり、孤独に負けないで明るく生きている方であったり、力強い一面に驚くことがあるかもしれません。

また、毎日が悲しみに包まれている人、病気を心配して過ごしている人、思うように動けなくて怒りを感じている人に出会うこともあります。

そんな人たちの生活を支え、考えることで、人生観が変わることもあります。

お年寄りの話しを聴くたびに、どんな話しからも教わることばかりだと感じています。人を支えて支えられるこの仕事は、感動に出会える喜びにあふれています。