家具職人のつらいこと・大変なこと・苦労

家具職人のつらいこと・大変なこと

修業の日々が続く

家具職人として一人前になるまでには最低でも5年ほどかかるといわれています。

この修業期間に耐えられるかどうかが家具職人としてやっていく上での第一関門です。

見習いの間は給料も安く、食べていくのがやっとであり、娯楽等はどうしても削らざるをえません。

また、勤務時間外や休日も先輩の技術を見て学んだり、道具の手入れをしたり、展示会等に出かけたりと忙しく、仕事から完全に離れる時間は極めて少なくなります。

とはいえ、家具職人は皆、もともとモノづくりが好きであり、趣味と仕事の境界があまりないという人も多いので、このようなことを苦に感じることはないのかもしれません。

集中力を長時間維持する

家具の製作は複数人で行うライン作業ではなく、材料の切り出しから完成までをすべて一人で受け持つ場合がほとんどです。

そのため、勤務時間内はもくもくと個人作業に徹することになります。

手がけている製品が完成まで漕ぎつけることができるかどうかは各々の集中力に左右されるといっても過言ではありません。

ときには一日中、誰とも話をせずに作業に没頭する日もあるようです。

長時間高い集中力を維持し、作業を継続させることは心身共に楽なことではありませんが、製品が完成したときの喜びは何にも代えがたいものになることでしょう。

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家具職人の悩み

重い木材を日常的に扱うため、家具職人は体力的に厳しい一面もあります。

大きな木材を扱うには腕力が必要ですし、家具作りのために一定の体勢を維持したために足腰を痛めるという人も少なくないようです。

とくに腱鞘炎や肩こり、腰痛などの身体的な悩みは職人にはつきものといってもよいでしょう。

たとえ定期的にケアしていても、痛みに耐えながら仕事に出る日もあります。

これらの痛みは、日々の仕事で慣れてくることも多く、日頃の運動、トレーニング等で緩和されるようですが、家具職人の永遠の悩みであることは間違いありません。

家具職人を辞める理由で多いものは?

安価な家具との競争

近年、市場には大量生産の安価な家具が多く流通しており、手軽に家具を買えるようになったと人気を集めています。

一方で、割高なオーダーメイド家具を手がける家具職人が大きな打撃を受けているという現状があります。

大手の家具メーカーに押され、発注が減少したり売り上げが激減したりしたことにより工房を維持していけないと家具職人を離れる人は少なくないようです。

大量生産品との差別化を

ほとんどが職人の手作りであり、ミリ単位の調整ができることが家具職人の強みでしたが、
現在は3Dプリンターなど機械の進歩も劇的に進んでおり、今後、家具市場での価格競争はますます激化するでしょう。

このような厳しい状況の中を生き抜くためには、大手の家具製作会社との差別化をはかり、家具職人にしかできない唯一無二の製品を世に生み出し、購買層に高い満足感を与える必要があります。

価格では勝負できない分、試行錯誤しながら戦略を立て、顧客の獲得を目指すことは容易ではありませんが、自身の工房や仕事を守るために全国の家具職人が奮闘しています。