家具職人の資格

資格がなくても目指せる

家具職人を志願する際、必要とされる資格はありません。強いて言うなら、資材の運搬や現場への移動等で車を運転するための普通免許が必要なくらいです。

資格のない未経験者であっても見習いとして企業や工房に就職し、向上心を持って技術の習得に励めば、数年後に、一人前の家具職人として独立することも可能です。

家具製作技能士とは

家具職人として技術や知識を深めていく中で多くが取得を目指す「家具製作技能士」という資格があります。

これは家具を製作する上で必要な充分な知識や技術を持っている事を証明する国家資格で、1級と2級とがあり、それぞれ学科と実技試験があります。

取得のためにはデザインから素材に関する深い知識、工具の扱い方やそれ等に関する専門知識、構造力学などの専門的な知識や技術を要するため、一般的に企業や工房等で実務経験を積んでから挑戦することが多いようです。

家具製作技能士の資格をとることで、家具職人としてのステップアップを図ることができ、転職や独立などの際に自分の技術をアピールすることも可能になります。

家具職人としてある程度の勤務経験を積んだ後、是非、取得を目指すことをおすすめします。

木材加工用機械作業主任者とは

家具製作に欠かせない木材加工用機械ですが、これを扱う際には必ず安全管理者を設置することが義務付けられています。

安全管理者は「木材加工用機械作業主任者」という国家資格を所持していなければなりません。

木材加工用機械を使用する企業や工房にはこの資格取得者が最低一人は必ず必要です。

将来的に独立することを目標にしている家具職人は、遅かれ早かれ木材加工用機械作業主任者資格を取得することになるでしょう。

海外の家具職人資格

海外の職人養成プログラムを利用して、職業訓練学校に通いながら企業で働き、海外の資格取得を目指す職人もいます。

ドイツには親方を意味する「Meister (マイスター)資格」、その一歩手前に職人を意味する「Geselle (ゲゼレ)資格」があります。

また、スウェーデンにも「Gesaell (イェセル)資格」というドイツと同等の職人資格があります。

家具職人を目指して渡航する人のほとんどがこのいずれかの国に留学することになります。

職業訓練学校に通うための費用は多くの場合、国や企業が負担してくれるため、ほとんどかかりません。

また、その間に労働した分の賃金も発生するため、通常の留学に比べると費用の面では幾分か軽い負担で済みます。

ただし、就業先は自分で見つけなければならないことを覚悟して下さい。見つからなければ収入が得られないため、仕送り等も考えなければなりません。

また、通常の留学と同様に言葉の壁が立ちはだかります。語学力が低ければ、訓練校や就業先でも苦労することとなり、別途語学学校への入学をする必要が出てきます。

当然その費用は自分持ちです。渡航に際しては国内での努力と貯金が不可欠であると考えるべきでしょう。

また、海外の資格を持っていても、それが無条件に日本国内で通用するとは限りません。

海外での職業訓練経験はそれとして、日本で家具職人として働く際は、ゼロから学ぶ姿勢も忘れないようにしましょう。

資格がすべてではない

各種資格は一定水準の知識、技術の証明になり、取得のためにした努力や経験を示すものにもなりえます。

転職や独立の際には有利になることもあるでしょうし、自身の製品の宣伝にもなるでしょう。

しかし、資格だけがすべてではないのが職人の世界の常識です。

資格を取得することは家具職人としてやっていくための重要な通過点であることは確かですが、決してゴールではありません。

資格取得後、それだけで満足してしまうことなく、さらに試行錯誤、努力を重ね、高みを目指すべきでしょう。

職人の世界で生きていくことを決めた以上、生涯向上心を持ち続けることが必要不可欠であるといえます。