結婚、出産しても獣医師として働ける?

女性の割合は約半数

獣医師は、他の動物関連の職業と同様に、男女問わず活躍できる仕事です。意外に思うかもしれませんが、女性の割合も比較的多く、獣医師全体の約半数が女性といわれています。

獣医師は、動物や人に対して愛情を注げること、また手先の器用さや、きめ細やかさなどが求められる仕事であるため、女性に向いている面が大きいといえるかもしれません。

しかし、女性が実際に働いていくとなれば、ゆくゆくは仕事と家庭の両立など、さまざまな不安が出てくるものです。

ここでは、獣医師が女性にとって結婚や出産を経ても働き続けられる仕事なのかどうか、考えていきましょう。

臨床獣医師は多忙な生活になりがち

獣医師といっても、動物病院で臨床にあたる獣医師もいれば、民間企業に勤めて研究に携わったり、あるいは公務員として働く獣医師など、さまざまな人がいます。

それぞれ業務内容も異なれば、勤務時間や休日の状況も職場によって異なるのですが、とくに動物病院で働く臨床獣医師は、全体として多忙かつ不規則な生活になりがちです。

動物病院に勤務する場合、深夜まで働き、翌日は早朝に出勤するといった日常を繰り返すケースも珍しくありません。

時間外診療や緊急手術などが多く発生しますし、人間の病院のように内科、外科、皮膚科など専門分野に分かれている病院のほうが少なく、基本的にさまざまな動物の幅広い病気を診る「総合診療」となるため、どうしても多忙な毎日になりがちなのです。

業務中は体を張って動物と向き合わなければなりませんし、命を扱う仕事ですから責任感も重く、「早く帰りたいから、家庭があるから」といって仕事の途中で投げ出すわけにはいきません。

職場によっては「時短勤務」などの配慮をしてくれることもありますが、人手不足の実情もあり、現実はなかなか厳しいようです。

では、独立開業をした場合は楽になるかというと、一概にそうともいえません。診療に加え、今度は経営のことまで考えていかなければならないからです。

もし臨床獣医師が結婚をしたり、育児をしながら働き続けたい場合は、パートナーの理解や周囲の支援も必要になってくるでしょう。

公務員であれば休日はとりやすい

動物病院で働く臨床獣医師の休日は、基本的に動物病院の診療日。週1日程度、しかも平日である場合が多いです。

世間がお休みの時に休みにくいということ、また場合によっては休日返上で仕事をすることもあるなどハードワークとなりますが、公務員の獣医師として働く場合は、休日や休暇は比較的とりやすいようです。

残業の少なさや休日のとりやすさ、また産前産後休暇や育児休業制度、看護休暇制度などが整っていることを考えると、公務員のほうが仕事と家庭を両立しやすいといえるかもしれません。

ただし、公務員は異動や転勤の可能性があるほか、たとえば「動物園で働きたい!」などと思っても保健所勤務になる場合があるなど、必ずしも望む業務を任されるとは限りません。

動物病院は全国にたくさんありますし、獣医師免許を持つ人を求める職場も数多くあります。

キャリアを磨きながら家庭も充実させたいのであれば、自分の生活スタイルに合った働き方や勤務先を自分自身で見つけていくことが大切といえるのではないでしょうか。