新人1年目の獣医師

獣医師は現場で成長していく

獣医師は、なるまでに時間がかかる職業です。

獣医系大学に6年間通い、さらには国家試験の合格を目指して真面目に勉強しなければならないため、「絶対に獣医師になるんだ!」という意志とモチベーションを保ち続けることが不可欠といえます。

しかし、晴れて獣医師免許を取れたといっても、そこからの毎日がまた大変です。

獣医師は、医師のようにインターン制度が整っていないため、いきなり現場に入って仕事をこなしながら勉強を続けます。就職したばかりの頃は、先輩たちから「ひよっこ」として扱われます。

たとえば、1年目は病院内の掃除や器具の片付け、タオル等の洗濯など、雑用ばかり任されることも。

努力してせっかく「獣医師」の肩書きを持ったにも関わらず、こういった雑用ばかり指示され、怒られていると、もはやプライドなんて崩れ落ちそうになります。

こういった雑用をしっかりとミスなくこなせるようになったら、ようやく少しずつ先輩獣医師の補佐につくことができるようになります。しかし、そこでも少し手間取ったりすれば、また注意されます。

自分の勉強や後片付けなどは勤務時間後に行うため、帰宅はいつも遅くなりますし、朝は先輩よりも早く出勤して準備。寝不足で頭がボーっとする毎日を覚悟する必要があります。

休日も休日で、セミナーや学会に参加したり、専門書を読んで勉強したりと、あまりゆっくりできない日々を送ることになるでしょう。

強い気持ちを持って厳しさを乗り越える

獣医師は、一人前になるまではとにかく修業が必要です。しかし、新人時代の厳しさに耐えきれず、わずか1年や2年程度で現場を離れてしまう人も少なくありません。

せっかく時間とお金をかけて獣医師になったにも関わらず、この道を進み続けることを辞めてしまうのは、実にもったいないことです。

もちろん、仕事をしていれば本人にしかわからないつらさ、苦労があるのでしょう。しかし、そこで踏ん張れるかどうかが、本当の意味での獣医師になれるかどうかの分かれ道となります。

どんなにつらい状況であっても、負けずに地道にがんばり続けていれば、必ず別の世界が見えてくるものです。新人時代の経験やそこで学んだことは、いつか必ず自分のものとなって役立つ時がきます。

いま第一線で活躍する獣医師たちも、「新人時代は逃げ出したい瞬間が何度もあった」と話す人が多いです。

最初の数年間は厳しいのが当たり前と思って、希望を持って、自分が目指す獣医師の姿へと近づいていきたいものです。