獣医師に必要なもの・求められるもの

毎日動物と深く関わっていく獣医師だからこそ、この仕事を目指すうえで「動物好き」であることは必須条件といえます。

しかし、それ以外にも獣医師にはさまざまなものが求められます。ここでは、獣医師に必要とされる考え方や能力を挙げていきましょう。

動物も人も大切にできること

「動物が好きだから獣医師を目指す」この考え方は決して間違っていません。

獣医師はたくさんの動物と直接触れ合うため、動物嫌いな人や、動物があまり好きになれない人が獣医師になれば、もはや毎日が苦行のようになってしまうでしょう。

また、「動物が好きだけれど人間は嫌い」「人と接するのが苦手だから獣医師になりたい」という場合にも注意が必要です。

動物病院に勤務するならば、飼い主とのコミュニケーションは不可欠ですし、一緒に働く動物看護師との連携なくして、適切な診療は行えません。

公務員の獣医師などであっても、自分一人きりで働く職場はほとんどなく、他の職員と協力して一つひとつの仕事に向き合うことになります。

動物と信頼関係を結ぶだけでなく、人とも良好な関係を築く努力を忘れてはなりません。

いくら動物が好きであっても、勤務先によっては実験に使われる動物と関わらなければならなかったり、たくさんの動物の最期をみとらなくてはならないこともあります。

動物への愛情を持つことは大切ですが、ただ「かわいい」だけでなく、「命に触れる仕事である」ということを十分に理解しておく必要があるでしょう。

社会の変化に対応できる柔軟性

動物医療は日々進化しており、高度な医療機器が開発されたり、新しい治療の研究も進んでいます。こういった新たな情報を適切に取り入れていくことが、動物を守ることにつながります。

獣医師を目指す人は勉強家で研究熱心な人が多いのですが、専門性が問われる分、人によってはどうしても視野が狭くなりがち。常に好奇心を持ち、新しいものを柔軟に受け入れる姿勢も大切です。

的確な判断力

獣医師になると、自分の頭で判断し、行動に移さなければならない場面が多く出てきます。たとえばペットの病気を治そうとする場合も、「すぐに手術を行うべきか、それとも薬で様子を見るか」といった具合です。

適切な判断を下すためには、もちろん知識や経験が必要です。日々の仕事を通じて自分の感覚を研ぎ澄ませ、自分自身で考えていく力を養うことが求められます。

根気よさ

いくら人に慣れた動物であっても、動物と人間はやはり違うもの。獣医師が「こういう風に接したい」と考えていても、思い通りにいかないことのほうがずっと多いくらいです。

そんなとき、ちょっとしたことでイライラしたり、冷静な判断ができなくなるようでは困ります。

動物のことをよく観察して、動物が何を言いたいのか、何を訴えようとしているのかまで根気よく考えていくことが大切です。