樹木医資格は知識の証明
樹木医の資格は民間資格であるとはいえ、合格率20%という難易度の審査に通過しなければ取得することができません。
したがって、樹木医資格を所持していることは樹木に関する確かな知識・技術を持っていることの証明になり、転職の際は大きなアピールポイントになります。
キャリアのない樹木医はいない
樹木医資格審査を受検するためには7年の実務経験がなければなりません。
7年間、樹木に関連する業務に従事していたという実績は、それだけで立派なキャリアであるといえます。これも樹木医が転職に有利である理由の一つです。
樹木医の中には7年間の勤務実績ではなく、樹木医補の資格と1年の実務経験で資格を取得する人もいます。
樹木医資格審査を受けるためには学歴不問ですが、樹木医補として認められるには指定教育機関で所定の単位を取得していることが必要です。
このような経路で樹木医になった人も高度な専門教育を受けているといえるため、転職の際に大きな強みになるでしょう。
勤務先の業務は多岐にわたる
ただし、いくらそれまでに樹木医としての経験があっても、転職先で必ずしも樹木医としての専門業務に携われるとは限りません。
そもそも樹木医の業務はコンスタントに依頼されるものではない場合が多いのです。
転職先の業務形態にもよりますが、一般的な造園業務の合間に樹木医の仕事が入ってくるものと考えておくのが無難かもしれません。
行政や教育現場に転職した場合はむしろ、その他の業務が中心になってくることを覚悟しましょう。
研究機関においても、扱う案件が自分の専門外であるということもないとは限りません。
全国的に見ても樹木医業務だけで生計を立てている人はほとんどおらず、副業的に関わることが多いのが現状なのです。
他業種からの転職はビジョンを持って
他業種から樹木医を目指す場合、年齢や費用の面から苦労をすることも多いかもしれません。
7年間の実務経験を積むか、指定教育機関で所定単位を取得し、樹木医補として認定された後、1年間の実務経験を積むかのいずれかの進路を選択し、樹木医を目指すことになります。
どちらの道を選んだとしても、長いスパンで考えなければならないことを理解しましょう。
樹木医の需要は環境問題への関心の高まりから、増加傾向にあります。長い道のりにはなりますが熱意があれば成功を目指すことは大いに可能であるといえます。