助産師の苦労 (体験談)

「常識」は時代によって変わる

助産師の仕事は、ここまで出来たら終わりというところがありません。子育てひとつとっても一昔前の常識と今の常識が違ったりします。

たとえば、今60代くらいのおばちゃん世代の場合、泣いていたらミルクを足しなさい、お風呂のあとはお白湯を飲ませなさい、おっぱいをよく出すためにお餅を食べなさい、などが常識だったのですが、今は違います。

子育てしている若いひとたちは、本に書いてあることとおばあちゃん世代の言うことが違うので混乱します。昔は食が貧しかったので、その時代はその時代での常識がありましたが、現代で同じようなことをすると逆におっぱいのトラブルを招いてしまうこともあります。

私たちは、そういった情報も伝えていかなければなりません。もしかすると、今の常識は、20年後はまた違った常識と置き換わっている可能性もあります。時代の流れや医療の進歩に合わせて助産師も変化をしていかなければなりません。

また、助産師歴30年以上のベテランでさえ、初めての事例にぶつかることがあります。

病院に勤務していたら何歳で定年、というのがありますが開業すれば何歳まででも働けるのが助産師です。長く続けていこうと思ったら、アンテナをはって日々新しい情報についていく必要があります。

看護師よりもハードな勤務体系になることも

もうひとつの苦労として、日本の助産師は、看護師と助産師の資格をもっているため、看護師としての役割も同時に求められることがあります。

私は、以前NICU(新生児集中治療室)に配属されていました。隣の病棟には産科がありました。産科の助産師だけで産科業務に手が回らなくなったら、私がNICUから出て産科業務を手伝うこともありました。

二つの資格を持っているがゆえに、助産師の業務内容が莫大になり夜勤回数も多いという事態がありました。2交代勤務では仮眠時間が設けられていましたが、看護師は休憩がとれても、助産師は休憩が短いなどということもありました。

その分、基本給は高く設定されていますが、体力的には看護師よりもハードになってしまうという面はあると思います。

仕事体験談