助産師になったきっかけ (体験談)

きっかけは1本の映画

私は、畜産系の大学を卒業後、都内で会社員をしていました。当時、香港で単身赴任をしていた父と年越しをするため、私は一人で香港へと行きました。その帰りの飛行機で、偶然みた映画『命』がきっかけで助産師を志すことになりました。

『命』という映画の中で、お産のシーンがあり、助産師が登場しました。助産師は、陣痛で苦しむ女性を冷静に、そして温かく励ましていました。そして、赤ちゃんが産まれるシーンもリアルに描かれていました。

“助産師”という職業は聞いたことはありましたが、そのころ妊娠も出産も未経験の独身の私には、関わったことがない存在でした。この映画を見た瞬間、私は「助産師になりたい」という気持ちが自然とわいてきました。

困難だと知りながらもチャレンジ

帰国後、すぐに助産師になるためにはどうしたらよいのか、ということを調べました。助産師になるためには看護師免許、助産師免許が必要だということを知り、さらに助産師学校への入学は狭き門だということもすぐにわかりました。

看護の専門学校はたくさんあるのに対して、助産師学校は全国でも数えるほどしかありません。大学の看護学科の中で助産師になる道もありましたが、それも一学年で数名に限られています。

すでに、大学を卒業して社会人をしていた私が、会社を辞めて、助産師になれるかどうかわからないのに看護学校に入学するというのは人生の中でも大きな“賭け”なのではないかと思わずにはいられませんでした。

そのため、すぐに受験勉強を開始する、という行動には出られず悩んでいました。春になり、やはり助産師になるという夢が忘れられない自分を認めチャレンジすること決意しました。

助産師の責任の重さを実感

翌年、無事に看護学校の入学試験に合格し、看護学生として3年間を経たのち、推薦で助産学校へ入学しました。

今、振り返ってみると身近に助産師がいたわけでもなく、助産師の仕事を理解していたわけでもなく、映画をみて感じたその気持ちだけで助産師を志した自分は少し甘かったようにも思います。

助産学校に入学し、実際の現場で学ぶことによってはじめて、母子の命を預かる責任の重さ、赤ちゃんが無事に生まれてきてくれることへの感謝、そして助産師としての誇りを本当に感じることができたように思います。

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