ジャーナリストの現状と将来性

状況は変わりつつある

ジャーナリストといえば、これまでは文筆によって世論を喚起したり、政治のあり方、世相の現状に対して、批判したり、警鐘を鳴らす職業人とされていました。

現在でも、そうしたジャーナリストはたくさんいます。

しかし、ジャーナリト自身の仕事の内容やその態様は次第に変わりつつあるのが実情です。

メディアの多様化

ジャーナリストの変化をもたらしている大きな要因の一つは、メディアの多様化です。

以前は、ジャーナリストのほとんどは、新聞・雑誌に寄稿することを仕事としていました。

新聞・雑誌の種類が少なく、発行部数が大きいという時代的な特徴がありました。

それだけに、新聞・雑誌の社会に与える影響力は大きく、ジャーナリストの解説や論調は、読者だけでなく、政府や時の権力者にも影響を及ばすことが多かったのです。

雑誌についても同様で、著名なジャーナリストの書いた記事が掲載される雑誌は、発行部数を大きく伸ばすといったこともありました。

しかし、近年は、新聞・雑誌に加え、さまざまな情報誌が刊行されています。

もちろん発刊後、短期間に休刊する情報誌もありますが、情報誌の種類やその内容は多様化しています。

インターネットの利点と欠点

そうした紙の媒体に加えて、インターネットによる情報も、急速に増えています。

インターネット情報の中には、真偽を疑わせるようなものも多く、信頼性がいまひとつの情報が多いことは事実です。

インターネット情報は、あくまで受け手の側による選択眼が重要になりますが、その速報性、双方向性では、インターネットをしのぐ媒体はありません。

そのため、インターネットに寄稿したり、ジャーナリスト自身が、ホームページやブログを開いて、自分の見解、主張を展開するケースも多くみられます。

報道人からライターへ

媒体の多様化、種類の拡大によって、ジャーナリストのあり方も変化を余儀なくされています。

大新聞や、名のある雑誌の発行部数が減少傾向をたどるにつれ、ジャーナリストの出番も少なくなってきたのです。

逆に、発行部数は少ないものの、ジャンルを絞ったマニアックな専門誌、雑誌、新聞、週刊誌等が多く発行されるようになっています。

そうした媒体に、ジャーナリストが寄稿したり、記事を書くケースが増えています。

ジャーナリストは、社会のあり方や政治のあり方を批判したり、警鐘を鳴らす報道人から、マニアックな情報媒体や狭い分野の専門誌・情報誌に記事を書くライターへと、変質しつつあります。

また、インターネットの普及にともない、先にも書きましたが、ジャーナリスト自身が、ホームページやブログを開くケースも増えています。

これは、ジャーナリストに対する社会的評価の変化をも反映しています。かつてのような、文筆による社会的影響力が近年、低下していることと無関係ではありません。

したがって、これからのジャーナリストのあり方としては、マニアックな分野、あるいは、限られた分野における専門的知識を身につけるとともに、紙媒体だけでなく、インターネットによる主張の開陳、コメンテーターとしての役割などが増えてくると考えられます。