ジャーナリストを目指す人へ(体験談)

執筆者:ひろさん 男性 41歳

役に立ちたいという思いが仕事を支える

新聞記者をはじめジャーナリストを目指す若い人たちは、きっと「カッコいい職業」ということで、志望する人が多いと思われます。

しかし、現実は極めて厳しい仕事であり、自分の趣味や家庭、収入を考えていたのでは、仕事を続けられません。

「文筆によって少しでも世の中の役に立ちたい」という思いだけが、ジャーナリストの仕事を支えます。

労働時間が長い

毎日時間に追われ、夜討ち朝駆けを強いられる新聞記者、安定した収入の保証がないにもかかわらず深夜まで原稿執筆を続けるジャーナリスト。ジャーナリズムの世界は、労働と対価のバランスが取れていない職業といえます。

一般的な会社の一日労働時間は8時間とされ、時間給換算でも、千円、二千円、三千円といった形で職務内容や職階によって上昇していきます。

しかし、ジャーナリズムの世界では、そうした観念は通用しません。労働時間は、一日12時間、15時間はざらですし、時には徹夜勤務を強いられることもあります。残業料の考え方もありません。

世の中に影響を与えることができるというやりがい

一般的に新聞社やテレビ局の社員の給料は高いという風評があります。あくまで風評であって、労働時間の長さを考えると、決して高くはありません。

それにもかかわらず多くの若者がジャーナリズムの世界に憧れ、高い倍率の入社試験に合格して新聞社に入ってきます。

その最大の理由は、「仕事のやりがい」ではないでしょうか。世の中には、さまざまな職業があり、それぞれに興味とやりがいがあるはずです。ジャーナリズムの世界もその一つです。

ジャーナリズムの世界の仕事の特徴は、言論によって世の中に影響を与えられるということです。

技術によって、商品によって、あるいはサービスによって、それぞれの会社は世の中に影響を及ぼしています。ジャーナリズムの世界もそれと同様です。

ただ、少し違うのは、言論の場合、記者やジャーナリスト自身の執筆記事、言葉が、直接読者に伝わり、影響を与えることができる点でしょう。

多くの技術、商品などは、チームの力、会社全体の力の結果として生まれるもので、社員自身の仕事の成果としては手ごたえをつかみにくいと思われます。その点が一般の企業のやりがいとは違う点です。

初心を忘れずに

言論で世の中に影響を与え、世の中を変えていくためには、それに携わる人たちの、たゆまぬ研鑽と資質の向上のための努力が求められます。

社会で生起するさまざまな事象に敏感に反応する感性を磨き、事象の要因、背景を深く追求する探究心を向上させる、そうした日ごろの努力が記者、ジャーナリストに求められます。その前提として、文章力、表現力を磨くことはいうまでもありません。

仕事のやりがいを求めてジャーナリズムを志す学生たち、晴れてジャーナリズムの世界に入った若者たちには、どうぞ初心を忘れず、仕事に打ち込んでほしいものです。