自動車整備士のつらいこと・大変なこと・苦労

自動車整備士のつらいこと・大変なこと

労働環境は甘くない

自動車整備の現場は「3K(きつい・汚い・危険)」といわれることもあるように、決して甘くはない環境です。

重い部品を持ち上げたり運んだりなど、力を使った作業も多いため体力を消耗し、油などで手足が汚れることも日常茶飯事です。

分解などの作業になるとケガをする危険性ももちろんありますし、夏は汗をかきながら、冬は寒さに耐えながらの作業となることもあります。

オフィス系の仕事とは正反対にあるような職業であり、身体を汚さずに冷暖房の完備された室内で働きたい人には不向きといえるでしょう。

常に学ぶ姿勢が必要

自動車整備士は経験がものをいう仕事であり、整備士資格を取っただけではスタートラインに立っただけに過ぎません。

整備士として成長するには、自動車に興味をもち、日々の業務から積極的に学び、吸収していく姿勢が求められてきます。

また、昨今は「ハイブリッドカー」「電気自動車(EV)」などの次世代タイプの車も普及しはじめ、整備に必要な知識や技術もどんどん変化しています。

これらの時代、自動車整備士として第一線で活躍するには、新たなテクノロジーや先端技術についても自主的に勉強する必要も出てくるでしょう。

したがって、整備士の仕事に興味が持てずただ流されるよう働いている人、勉強し自己研磨することが苦痛な人などでは、整備士として成長するのは難しくなってくるでしょう。

コミュニケーション力も必要

自動車整備士は、ただ黙々と車と向き合っているだけではありません。

整備士は車の持ち主であるお客さまに対し、不具合箇所や修理内容を説明し、時には技術的なアドバイス、また自動車関連の商品・サービスの提案などを行うこともあります。

そのため、コミュニケーション能力やサービス精神、接客技術も向上させなければなりません。

各社の競争が激化している昨今では、お客さまにいかに心地よく自社のサービスを利用していただくかが重要なポイントとなっています。

「整備士だから自動車の整備だけできればいい」といった考え方は通用しなくなっています。

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自動車整備士の悩み

収入面で悩む整備士も多い

自動車整備士の収入事情はあまりよいとはいえない状況です。

大手のディーラーであれば高給が得られることもありますが、地方の中小ディーラーや整備工場などにいくと、ベテランの整備士であっても手取り月収が20万円を切ることも珍しくはないようです。

そのような収入面で悩む自動車整備士は多く、本当は整備士を続けたいけれど、金銭的な問題で別の仕事に転職する人も一部いるようです。

職業病として腰痛になりやすい

自動車整備士の職業病は「腰痛」です。

普段から、しゃがみ込んだり、車の下にもぐって作業するなど、ムリな姿勢を続けることが多いため、腰痛を患ってしまう整備士は少なくありません。

また、長年無理を重ねると症状が悪化し、最悪の場合は整備士としての業務さえ困難になってしまうこともあるようです。

腰へのダメージを和らげるためにも、「適度に休憩を入れる」「休み時間にストレッチなどをする」「腰への負担が掛かりにくい姿勢で作業する」などの配慮を心掛けることが大切になってきます。

本当に自分のやるべき仕事なのか悩みやすい

自動車整備士に限らず、「専門職」は一点を突き詰めていくため、「本当に自分のやるべき仕事なのか」「自分はこれに向いているのか」と悩みやすい側面があります。

自動車整備士の場合も、毎日のように車を触り、車の整備が中心となる仕事人生となります。

たとえ元々車が大好きで整備士になった人であっても、時には自分の仕事や自分の歩む道に悩むことはあるようです。

とくに根詰めやすい性格の人は悩みやすい傾向が見られるため、時には車以外のことにも関わり気分転換をして、バランスを取る事も大切になってくるでしょう。

自動車整備士を辞める理由で多いものは?

自動車整備士を辞める理由は、人によってさまざまではありますが、よくある退職理由としては次のようなものが挙げられます。

<辞める理由で代表的なもの>
・収入面での不満
・仕事が向いていない、自分に合っていない、イメージしていたものと違った
・技術的、体力的に挫折した
・職場の人間関係
など

自動車整備士は収入面がやはり課題となっており、安月給が原因で整備士を辞める人は実際のところ多いようです。

また未経験入社の人では、仕事が専門的である分、仕事そのものに不一致を感じ辞めるパターンも多く見られます。

その他にも、整備士は整備場という閉じられた環境で働くため、人間関係的なトラブルもおきやすく、上司や同僚との関係悪化が原因となり辞めてしまう人も一定数いるようです。