JETRO職員の現状と将来性

海外進出企業の増加で高まるニーズ

日本国内市場の手詰まり感が増す中、海外市場に手を広げたいと思っている中小規模の企業が増えてきています。そういった企業にとって、JETROはまさに頼りになる存在です。

また、2011年の東日本大震災時の福島原発事故以降、放射能汚染への懸念から、海外では日本の農林水産物輸入を規制する動きが高まっています。海外進出を考えている日本の生産者にとっては頭の痛い問題ですが、そういう今でこそJETROの調査能力やネットワーキングが生きてくると言えます。

現状、金銭的な心配はない

JETROは税金を資金として活動する独立行政法人ですから、利益を出す必要はありません。日本企業と経済への貢献という、目に見えない目標が業績とされるわけです。

また、経済のグローバル化を押し進めたい日本政府の以降もあり、JETROに付く予算は数年は安定した状態を保つと見られています。

JETRO職員の給与に関しては公務員に準じた年功序列制となっており、短期的に大幅な増減は見込まれないでしょう。しかし公務員の年収ベースが毎年低下傾向にあるため、JETRO職員の年収もそれに影響され、年々微減
していくことが予想されます。

将来に対する不安とは

しかし事業展望や将来性については、危ぶむ声もあります。まず、一般企業での実務経験がない職員が、一般企業のコンサルをするという矛盾した状態で、どこまでニーズに応えることができるのか、という点。また、職員の専門性の低さを指摘する声もあります。

こうした欠点を改善しない限りは、民間のコンサル会社に仕事を吸い取られ、存在意義自体を問われかねません。

不安材料から見える将来の展望

こうした状況を打破するため、今後JETROでは、新卒採用の際により専門性や経験値の高い学生の確保に乗り出す可能性があります。JETRO志望の大学生は、大学在学中から専門分野でのインターンや国際経験を積む必要があるでしょう。

また、それに加えて企業経験の豊富な人材を即戦力として中途採用するケースが増えていくでしょう。新卒採用人数は、それに反比例して減る可能性があります。