板前に向いている人、適性

忍耐力と体力

自分の作った料理で多くの人を喜ばせられるのは、板前の仕事の醍醐味です。

しかし、一人前の板前になるまでには、長い修業期間があることを忘れてはなりません。最低でも5年、長ければ10年や15年と修業を続ける人もいます。

修業を始めれば、店の掃除や仕込み、片付け作業などで、早朝から深夜まで長時間働く日々が続きます。上下関係や礼儀も非常に厳しい世界です。

このような環境の下で過ごしていくとなれば、相当の覚悟が必要です。少し怒られたくらいで落ち込んでいたら、とても修業は続けられません。

強い精神力と長時間立ち続けたり動き回るための体力、また一つのことを最後までやり遂げる強い心が求められます。

あくまでイメージとしてですが、先輩・後輩関係が厳しい運動部でレギュラーをとるために必死で頑張ってきたような人が、板前には向いていると言えます

手先の器用さ・センス

日本料理は「味」だけでなく、繊細な技術を活かした「美しさ」も求められます。細かな手作業で料理を美しく見せるためには、手先が器用であるに越したことはありません。

もちろん、誰しも最初から完璧にできるわけではなく、修業を積むことで上達しますが、細かい作業が苦痛で仕方ないという人は、残念ながら板前には向いていないかもしれません。

また、盛り付けも日本料理の大事な要素です。「どのように盛り付ければより美しく、おいしく見えるのか?」を考えるには美的センスも必要です。技術だけではなく、豊かな感性を身に付けていることも大事なのです。

人に喜んでもらいたいという心

いくら料理の味が素晴らしくても、そこに「おもてなし」の心が見えなければ、お客さまは喜んでくれません。

自分が直接サービスするわけでなくても、心を込めて丁寧な調理を行ったかどうかは、自然とお客様に伝わるもの。いつでも謙虚に、お客さまを喜ばせる気持ちを持つことが大切です。

人を喜ばせることが好きな人、相手のことを思って行動できる人は、板前に向いていると言えるでしょう。