医療情報技師になるには

医療の知識とIT技術は必須

医療情報技師は医療業界の情報システムの構築や管理を担うのが仕事です。

医師看護師のような医療従事者とは根本的に仕事のスタンスが違いますし、医療事務コンシェルジュのような事務職とも違います。

たとえるとすれば医療業界専門のエンジニアというイメージを持つとわかりやすいかもしれません。

ですから、この仕事に就くためには医療関係の最低限の知識に加えて、プログラミングを組んだりネットワークを構築したりシステムのメンテナンスをしたりするための専門的なIT技術が必要になります。

医療とITどちらにも興味や関心がある人が適任といえる職業なのです。

医療情報技師になるまでのルート

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

理系の勉強が役に立つことも

それでは、医療情報技師になるためにはどのような学校で学べばよいのでしょうか。

まず、理系か文系かということに関してはどちらでも構いませんが、どちらかというと理系出身者のほうが多く活躍しています。

論理的に物事を考えることや機器を扱うことが多いので、理系の人のほうが向いている傾向があるようです。

医療情報技師をめざすのであれば、医療関係の専門学校やIT関係の専門学校に進学するとよいでしょう。

あるいは高等専門学校や大学の理工学部などで情報工学を学んでおくと即戦力として働ける可能性が高まります。

医療情報技師の資格

医療情報技師の検定試験

医療情報技師の仕事には国家資格や免許はありませんが、一般社団法人である日本医療情報学会が行っている「医療情報技師能力検定」の試験があります。

医療情報技師の検定試験では病院情報システムの開発や運営、保守に必要とされる情報処理の知識や医学医療系の知識などを問われます。

この試験は難関試験として知られていますが、多くの専門学校が在学中の資格取得をめざして計画的な受験勉強を進めています。

合格すると就職試験の際に自分の能力をアピールできるという強みができるので、医療情報技師としての就職をめざすのであれば資格に挑戦しておくと選択肢が広がるでしょう。

また、年齢や学歴、職歴などの受験資格が必要ないので、誰もが挑戦できるのが特徴です。

医療系の専門学校に通っている人は在学中に合格をめざすことが多く、転職をめざす人の場合も就職活動をする前に取得しておくことがあるようです。

この試験に合格すると医療とITに関する専門性の高さを証明できるので、就職の選択肢が広がるといわれています。

検定試験の内容

それでは、医療情報技師の資格試験ではどのような問題が出るのでしょうか。

まず、出題範囲に関してですが、医療情報技師として働く上で必要な知識である「医学・医療」「情報処理技術」「医療情報システム」の三つの科目に分かれています。

基本的には指定教科書に沿って出題されますが、制度の改正の際は、最新の動向などについても問われることがあるのでニュースや時事問題をしっかり勉強しておくとよいでしょう。

試験の記述はマークシート形式で行われ、面接や口頭での試験などはありません。

試験は年に一度、夏に全国の一部の都市で行われており、受験料は15,000円になります。(平成30年の情報です)

合格までの道のり

医療情報技師の試験に合格するためには上記の三つの科目の試験に合格しなければいけませんが、全ての試験に同時に合格しなければいけないわけではありません。

一つの科目の合格を二年繰り越せるので、特定の分野を集中的に勉強して一年ごとに合格すればよいのです。

専門学校によっては一度に全ての科目の合格をめざすのではなくて数年かけて合格するという方法を勧めているケースもあるようです。

また、この検定試験の上級資格として「上級医療情報技師能力検定試験」もあります。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

女性の医療情報技師

女性も活躍できる業界

医療関係の情報システムを取り扱う医療情報技師は、年齢や性別に関係なく誰もが就くことができる職業です。

医療に関する専門知識やITの技術さえ身につけていれば、女性でも問題なく活躍できるでしょう。

近年、医療業界は女性から非常に人気の高い業界といわれているそうです。

医師や看護師や薬剤師のように昔からある医療職はもちろん、理学療法士作業療法士のようにリハビリに携わる仕事や、医療事務やコンシェルジュのように現場のサポートをする仕事をめざす女性もたくさんいるのです。

このような人気の裏側には、医療業界の仕事が非常に社会貢献度が高くやりがいがあることに加えて、専門的な知識や技術を身につけることで長く働きやすいという理由もあります。

医療の専門知識とITの技術が必要とされる医療情報技師の場合も、その専門性の高さから、一度この仕事で経験を積めば結婚や出産で一時的に退職したとしても再就職しやすいという強みがあると考えれらます。

長く働ける可能性が高い職業なので、資格を取得して専門性の高い仕事に就きたいという女性は選択肢にいれるとよいのではないでしょうか。

産休や育休の制度も

医療情報技師の職場は病院や医療関係の企業となることが多いのですが、規模の大きい病院では産休や育休の制度が充実しているのが魅力です。

最近では、優秀な女性スタッフを一人でも多く確保するために時短勤務を整えたり院内に託児所を設けたりしている病院もあります。

また、子育てとの両立の問題で正社員として働くことが難しくなった場合、契約社員やパートなど雇用体系を柔軟に変えることで働き続けられるようにしている病院もあります。

医療情報技師をめざす女性は福利厚生や雇用の制度をしっかりチェックして就職先を探すとよいでしょう。