特に必須の資格はない
IRには「これがあれば就職に有利になる」という資格や免許は存在しません。
ほとんどの企業では、広報や経営企画などの職種で経験を積んだ後に、適性のある人材がキャリアアップしてIRの職に就いています。
資格や学歴よりも、経験や人望が物をいう職種だといえるでしょう。
とはいえ、IRという、投資家や株主に対して情報提供を行う業務を実践するにあたっては必要な知識やスキルがあり、資格はそれを習得していることの証明になることも事実です。
知識やスキルの証明として役立つ資格
ここでは上で述べたような、知識やスキルの証明として役立つ資格をご紹介しましょう。
IRプランナー(CIRP)
IRプランナー資格は英文名称をCIRP(=Certified IR Planner)といい、呼称「サープ」と呼ばれています。
特定非営利活動法人「日本IRプランナーズ協会」が認定する資格で、IR活動を行う上で必要なスキルを習得したことを証明するものです。
資格の種類は、IR実務未経験者や実務経験1年未満の人を対象とした基礎資格である「日本IRプランナーズ協会検定会員(CIRP)」、IR務経験1年以上の人を対象とした上級資格である「同S級(CIRP-S)」の2つ。
同協会の認定講座である「IRプランナー講座」を受講後、検定試験に合格し、会員登録することで資格を取得することができるもので、講座の受講資格はありません。
TOEIC
TOEIC(=Test of English for International Communication)とは、いわずと知れた英語によるコミュニケーション能力を評価する世界共通のテストです。
アメリカの非営利テスト開発機関、ETS(=Educational Testing Service)によって開発・制作されています。
「TOEIC700点以上」は、会議の案内などの社内文書を読んで理解できるビジネスレベルの最低ラインだとされ、IR経験者が転職する際には、大多数の企業がこのラインを採用条件として掲げています。