イラストレーターのやりがい(体験談)

執筆者:たか 32歳 男性 経験年数5年

自分にしかできない仕事

イラストレーターのやりがいは、やはり「自分にしかできない仕事」という割合が大きいことだと思います。

まず、イラストの技術を習得するのに、ある程度の時間や労力が必要なので、この時点で、できる人間は限られてきます。

加えて、人間の絵には必ずクセが出てくるので、イラストレーターの中でも、よほど器用にタッチを使い分ける人をのぞけば「かわいい絵ならあの人」「ハードな絵ならあの人」というように、デザイン事務所や広告代理店の方々の間で、「お仕事の振り分け」ができてきます。

なので、お仕事の依頼をいただいた時も、その内容を見て「ああ、自分だから頼んでくれたんだ」ということが、わかることが多いです。

もちろん、タッチなどが問われないお仕事(たとえば、説明図など)の時もありますが、その時も、「納期を守ってくれる」「要求通りの仕事をしてくれる」という信頼をしていただけたことがわかるので、それだけで嬉しくなります。

報酬は、正直なところ、普通のサラリーマンをやった方がよっぽどいいです。ですが、報酬には替えられないよろこびが、たくさんあるお仕事だと思います。

やりがいがある分、苦労もある

ちなみに、「自分にしかできない」ということは、裏を返せば、「一度引き受けたら、絶対に自分がやらなければいけない」ということでもあります。

どんなお仕事でも、一度引き受けたお仕事は確実に最後までやり遂げなければなりませんが、特にイラストのお仕事は、途中で放り投げてしまうと、その後を引き継いでくれる人がいません。

たとえば、膨大な数の書籍のイラストを描いていた場合、途中でイラストレーターが交代すると、タッチが変わってしまいます。

全体のまとめをする編集者さんも大変だし、後を引き継ぐイラストレーターさんも、前のタッチを意識しないといけないので、大変です。

したがって、当たり前ですが、他のすべてのお仕事同様、責任感が問われます。

何でこんな当たり前のことを書かせていただくかというと、特に私がそうだったのですが、こうした一見華やかなお仕事の「やりがい」を知ると、大した苦労もなくそれが手に入るような幻想を抱いてしまう方が、少なからずいると思うからです。

やりがいが大きいということは、苦労も必ず大きいということを、あらためてお伝えしたいと思います。

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