【2023年版】法務教官採用試験の難易度・合格率・倍率

法務教官採用までの流れ

法務教官になるには、まずは法務省専門職員(人間科学)採用試験の法務教官区分を受験し、合格しなければなりません。

参考:人事院 法務省専門職員(人間科学)採用試験

採用試験は1次試験と2次試験に分かれています。

1次試験では、公務員としての基礎的な能力を問う「基礎能力試験(多肢選択式)」と、心理学教育学・福祉および社会学の分野から出題される「専門試験(多肢選択式・記述式)」を行います。

2次試験では、人物試験(個別面接)・身体検査・身体測定を行います。

筆記試験の難易度は「大学卒業程度」で、試験対策として多くの人が予備校などに通いますが、公務員対策のテキストを利用して独学でチャレンジすることも可能です。

とはいえ法務教官は採用枠も少なく比較的マイナーな職業であり、試験自体の情報収集が難しいため、予備校などを利用するほうが試験対策はしやすいでしょう。

そして1次試験・2次試験を突破し最終合格となると、法務教官の採用候補者名簿(1年間有効)に得点の高い人順に載りますが、「名簿掲載=採用」ではありません。

名簿掲載後は自分の希望管区に面接を申し込み、そこで内定となればようやく法務教官として採用されます。

法務教官になるには

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法務教官採用試験の受験資格

法務教官採用試験の受験資格は、基本的に年齢要件のみです。

受験する年の4月1日に21歳以上30歳未満の人であれば、学歴などに関係なく誰でも受験できます。

また、21歳未満の大学・短期大学・高等専門学校の卒業者や卒業見込み者にも受験資格が与えられています。

29歳を超えると一般区分での受験はできませんが、30歳以上40歳未満の人なら社会人枠での受験が可能です。

法務教官採用試験の合格難易度

法務教官採用試験の実施状況は、人事院の採用試験ページで公表されています。

2022年度の試験実施状況をみると、法務教官A(男性)は申込者数887名に対して最終合格者数は188名であり、合格倍率は約4.7倍です。

一方、法務教官B(女性)は申込者数399名に対して最終合格者数は80名であり、合格倍率約5.0倍となっています。

年度によって差はありますが、上記のとおり男性と女性の合格倍率はほとんど同じであり、現在は性別によって合格のしやすさが大きく変わるような試験ではありません。

なお、合格倍率についてはあくまで申込者数ベースであり、申し込みだけして試験には参加していない人なども含まれているため、実際の倍率はもう少し下がるでしょう。

また、社会人区分の試験実施状況についてもみていきましょう。

社会人区分の法務教官A(男性)は申込者数106名に対して最終合格者数は20名であり、合格倍率は約5.3倍です。

一方、社会人区分の法務教官B(女性)は申込者数24名に対して最終合格者数は8名であり、合格倍率は約3.0倍となっています。

社会人区分のほうが最終的な合格者数は減りますが、そもそもの申込者数もそれほど多くないため、倍率の面でいえば一般区分よりも通りやすいといえます。

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法務省専門職員採用試験の申込者数・合格倍率

法務省専門職員(人間科学)採用試験申込者数の推移

法務省専門職員(人間科学)採用試験の申込者数は、2,500人前後で推移しています。2022年度の申込者数は2,112人でした。

法務省専門職員(人間科学)採用試験申込者数の推移_2022

法務省専門職員(人間科学)採用試験合格倍率の推移

法務省専門職員(人間科学)採用試験の合格倍率は下降傾向にあります。2022年度の合格倍率は4.3倍でした。

法務省専門職員(人間科学)採用試験合格倍率の推移_2022

2022年法務教官採用試験の結果

試験の区分  申込者数   最終合格者数  合格倍率
矯正心理専門職A(男子) 104 33 3.2
矯正心理専門職B(女子) 275 66 4.2
法務教官A(男子) 887 188 4.7
法務教官B(女子) 399 80 5.0
法務教官A(社会人)(男子) 106 20 5.3
法務教官B(社会人)(女子) 24 8 3.0
保護観察官 317 98 3.2
2,112 493 4.3

2021年法務教官採用試験の結果

試験の区分  申込者数   最終合格者数  合格倍率
矯正心理専門職A(男子) 118 38 3.1
矯正心理専門職B(女子) 248 42 5.9
法務教官A(男子) 1,003 238 4.2
法務教官B(女子) 361 73 4.9
法務教官A(社会人)(男子) 104 32 3.3
法務教官B(社会人)(女子) 23 14 1.6
保護観察官 274 95 2.9
2,131 532 4.0

2020年法務教官採用試験の結果

試験の区分  申込者数   最終合格者数  合格倍率
矯正心理専門職A(男子) 142 45 3.2
矯正心理専門職B(女子) 246 75 3.3
法務教官A(男子) 1,052 241 4.4
法務教官B(女子) 400 95 4.2
法務教官A(社会人)(男子) 93 24 3.9
法務教官B(社会人)(女子) 35 12 2.9
保護観察官 281 94 3.0
2,249 586 3.8

2023年度 法務省専門職員(人間科学)採用試験の概要

試験日 ・第1次試験:2023年6月4日(日)
・第2次試験:2023年7月3日(月)~7月6日(木)
試験地

第1次試験

札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、高松市、福岡市、那覇市

第2次試験

札幌市、仙台市、さいたま市、名古屋市、堺市、広島市、高松市、福岡市、那覇市

受験資格

1矯正心理専門職A及び矯正心理専門職B

(1)1993年4月2日~2002年4月1日生まれの者
(2)2002年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
ア大学を卒業した者及び2024年3月までに大学を卒業する見込みの者
イ人事院がアに掲げる者と同等の資格があると認める者
(3) (1)又は(2)に該当する者のうち、矯正心理専門職Aは男子、矯正心理専門職Bは女子に限る。

2法務教官A及び法務教官B

(1)1993年4月2日~2002年4月1日生まれの者
(2)2002年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
ア大学を卒業した者及び2024年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
イ短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び2024年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
(3) (1)又は(2)に該当する者のうち、法務教官Aは男子、法務教官Bは女子に限る。

3法務教官A(社会人)及び法務教官B(社会人)

(1)1983年4月2日~1993年4月1日生まれの者
(2)(1)に該当する者のうち、法務教官A(社会人)は男子、法務教官B(社会人)は女子に限る。

4保護観察官

(1)1993年4月2日~2002年4月1日生まれの者
(2)2002年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの
ア大学を卒業した者及び2024年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者
イ短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び2024年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者

試験科目

第1次試験

・基礎能力試験(多肢選択式)
・専門試験 (多肢選択式)
・専門試験 (記述式)

第2次試験

・人物試験
・身体検査(保護観察官区分を除く)
・身体測定(保護観察官区分を除く)

最終合格者数 493人(2022年度)
合格倍率 4.3倍(2022年度)
合格発表 ・第1次試験:2023年6月27日
・第2次試験:2023年8月15日
採用予定数 矯正心理専門職A 約20名
矯正心理専門職B 約15名
法務教官A 約100名
法務教官A(社会人) 約35名
法務教官B 約35名
法務教官B(社会人) 約10名
保護観察官 約40名
詳細情報 法務省 法務省専門職員(人間科学)採用試験