保健師養成学校の実習で学ぶこと

学校では実習が必ず行われる

保健師になるための学校で学ぶカリキュラムには、座学のほか、看護師同様に「実務実習」というものがあります。

看護師の場合、おもな実習先は病院ですが、保健師の場合は基本的に保健所での実習となります。

その理由は、保健師の活躍の場の大半が保健所であり、保健所こそが、保健師の大きな役目のひとつである地域看護の場であるからです。

保健所での実習は、保健所内での検診や医療相談のほか、母子保健の家庭訪問や自宅介護を受けている高齢者宅の訪問など、実際に地域住民の家を訪問することが多くなります。

それを通じて、住民の生活の様子を見たり、住民が困っていることの相談を聞き、適切な指導を行います。

実習の流れ

保健師の実習では、事前に綿密な計画を立て、指導者とともに実施されます。ときには、健康相談や指導を学生たち自身で企画、実施するよう任されることもあります。

「実習生」とはいっても、住民にとっては健康を託す相手です。

すでに免許を持って活躍している保健師と比較すれば知識と技術の不足は否めませんが、入念な下調べと計画を立てて実習に臨めば、実習生でも必ず住民のお役に立てることはあります。

看護師の実習では、1人ないしは少人数の患者さんと、その病気について詳しく看護計画を立ててお世話をしますが、保健師の場合、実習の対象となるのは、出産を終えたばかりの女性や高齢者、検診対象者のように「特定多数」の人々です。

そして、その一人ひとりが抱えている不安や問題は違います。そのため、年齢や状況に応じた一般論に合わせた実習計画と、どのような場面にも対応できる知識が必要になります。

実習の苦労、得られるもの

慣れない環境での実習は、学校での授業と違ってとても緊張しますし、事前に調べることも多いため、精神的、肉体的にも大変です。

また、実習後はレポートをまとめたり、報告書を作成したりと、時間をかけて取り組まなくてはなりません。

しかし、実習でしか得られないこともたくさんあります。

座学で身につけた知識は、まだその時点では何となくしか理解できないものです。しかし、いざ現場で多様なケースに対応していけば、取り入れた知識を本当に自分のモノにすることができます。

もちろん、保健師という仕事についてより深く知る機会にもなりますし、その後の勉強によりいっそう力が入る人も多いようです。

仕事体験談