保育士の身だしなみは?(髪色・メイク・ネイル・ピアス)

服装の決まりはある?

保育士という職業は、身だしなみに関する規定が比較的厳しいほうだといえます。

勤務先の保育園によっても多少異なりますが、だいたいどこの保育園でも、身だしなみについては同じような規定が設けられています。

保育士の身だしなみで重視されるのは、「子どもの安全を第一に考える」ということです。

「おしゃれをしたい」「個性を出したい」という考えよりも、毎日、預かった子どもを安全な状態で保護者の元へ返すことをしっかりと考えていかなくてはなりません。

身だしなみのなかでも、まず服装については、多くの場合Tシャツやトレーナー、ジャージ着用となるでしょう。

このような服装は動きやすく、汚れてもあまり気になりません。

フードのほか、ボタンや紐・リボンなどの飾りがついているものは、安全面から避けなくてはならない場合が多いでしょう。

ジャージなどの上にはエプロンを着用する保育園が多くなっています。

髪のカラーリングやヘアアレンジはどこまでOK?

髪の毛についても、さまざまな規定が設けられていることが一般的です。

多少のヘアカラーは許される場合が多いですが、基本は黒や黒に近い色で、あまり明るすぎるヘアカラーは避けたほうがよいとされています。

最近では明るいカラーをしている若い保育士もいますが、保護者側から見たときにどのような印象を与えるかは、よく考えたほうがよいでしょう。

「子どもを安心して預けられそう」という印象を保護者に与えることも、保育士を続けていくうえで大事なポイントです。

髪型については、動きまわる際にジャマにならないものがよいとされています。

ショートヘアか、結べるくらいの長さならヘアゴムでくくることをおすすめします。

前髪はピンで留めるほうがいいという意見がありますが、乳児を保育する場合は、ピンでケガをさせてしまう可能性もあるため、ヘアゴムのみの着用が推奨される職場もあります。

顔周りをすっきりさせておくと明るい印象を与え、子どもも安心して近寄ってくる傾向にあるようです。

ピアスやネイルは安全面からNG

保育士の仕事では、基本的にピアスやアクセサリーなどの装飾品は禁止されることが多いでしょう。

アクセサリーは、勤務中に落っことして子どもが飲み込んでしまうリスクがありますし、とがった部分でケガをさせてしまうかもしれません。

指輪もNGとされる場合が多いですが、結婚指輪だけは認められる保育園もあるようです。

とにかく、子どもにとって少しでも危険があると判断されるものは、極力つけないようにするというのが保育園の基本方針となります。

爪を伸ばしたり、派手なネイルもNG

ネイルを楽しみたいと考える若手保育士もいるかもしれませんが、爪を伸ばすことは、こちらも子どもに対してケガをさせる恐れがあることから大半の保育園で禁止されています。

派手な色でないマニキュアを塗る程度であれば認められることもありますが、ラインストーンなどのデコレーションやジェルネイルはできない場合がほとんどです。

どうしてもネイルがしたい場合には、休日限定で楽しめばよいでしょう。

メイクやマツエクはしてもいい?

メイクの規定は、保育園によって異なる場合が多いようです。

ノーメイクでなくてはダメというわけではなく、ナチュラルメイクが推奨されています。

パット見て「濃い」と感じる口紅や過剰なアイメイクなどは、保育をするうえで必要ないと判断され、また保護者に与える印象も悪くなる場合が多いです。

社会人のマナーとして、軽いメイクをするくらいに留めておくのが無難といえます。

なお、保育士は園での遊びや散歩の付き添いなど、外に出て日差しを浴びる時間も多いため、UVケアは気を付けておいたほうがよいでしょう。

また、動き回って汗をかきやすいため、崩れにくいメイクを心がけることも大事です。

まつエクについては、園によっては問題とされていませんが、あまりに長いものをした場合は注意される可能性もあります。

保育に支障がない軽いまつエクであれば、ナチュラルメイクの一環として認められることもあるようです。

保育士のエプロン・必需品

保育士にとってエプロンは必需品

エプロンの種類はさまざま

保育士というと、エプロン姿で子どもに接する様子を想像する人も多いのではないでしょうか。

子どもに優しく、温かい印象を与えることができるエプロンは、保育士にとって必要不可欠なものです。

保育士が着けているエプロンは、かわいいイラストや柄のものが多くあります。

保育園には、エプロンや仕事着のカタログが業者から送られてくるため、そのカタログから注文する保育士が多いようです。

たとえば、子どもに人気のキャラクターや水玉模様・花柄などのエプロンは人気があります。

このほか、保育士専用のエプロンの通信販売もあり、オリジナルの柄からキャラクターものまであまり見たことのないようなデザインなども多く、目移りしてしまうでしょう。

バックデザインを工夫しているエプロンも人気のようです。

保育士は立ったり座ったりを何度も繰り返す仕事のため、後ろの服が上がってしまいやすいのですが、後ろもエプロンが覆っているタイプのものであれば、服を気にすることなく仕事ができます。

エプロンシアターとは?

変わったタイプのエプロンもあります。

たとえば、エプロンを使った劇ができる「エプロンシアター」がその代表例です。

これは大きなポケットが印象的なエプロンで、ポケットの中に後ろがマジックテープになっている動物や果物などを入れておきます。

エプロン側にもマジックテープが付いており、ポケットに入れているものがエプロンにくっつく仕掛けになっています。

保育士がストーリーに合わせて、動物や果物などをポケットから出し、エプロンにくっつけていきます。

エプロンシアターは自分オリジナルのストーリーでもよいですし、童話などを参考に物語を考えてもよいでしょう。

子どもにエプロンシアターはとても好評で、一手間かければ自分で作ることも可能です。

このように、保育士のエプロンはいろいろな種類があります。

時間があれば、手作りエプロンを作ってみるのもいいでしょう。

既製品にはない温かみのあるエプロンができるはずです。

保育士のエプロン以外の必需品は?

Tシャツ・ジャージ

保育士がエプロンの下によく着用するのが、Tシャツやジャージです。

保育士の仕事では動きやすい服装が一番であり、外遊びの際や子どものよだれなどで汚れてしまうこともあるため、シンプルで飾り気のないもののほうがよいでしょう。

Tシャツはあまり丈が短いものよりも、ゆとりのあるもののほうが安心して着られます。

季節に合わせて半袖・長袖を選んだり、重ね着をして温度調節のしやすい格好をすることも大事になってきます。

帽子

保育士は外に出る時間が多いため、とくに紫外線が強い時期には、帽子が必須アイテムのひとつとなります。

少しでも紫外線をカットするために、つばが広いものを着用する人や、動きやすさの観点からサンバイザーを着用する人もいます。

帽子も安全性の観点から飾りがついていないものを選んだほうがよいでしょう。

外履き・上履き

保育園の外と中で別々の靴を用意する必要があります。

外履きについては基本的にスニーカーとなりますが、子どもと一緒に走り回ったり、散歩である程度の時間続けて歩くようなこともあるため、動きやすいものが一番です。

また、履いたり脱いだりする機会が多くなるため、着用しやすい靴がよいでしょう。

園内で履く上履きは紐なしでサッと履けるものがよいでしょう。

足の甲部分にゴムがついているバレエシューズを履く保育士が多いです。

ティッシュ・ハンカチ

基本的に、保育園では子どもたちにティッシュやハンカチを持参するように伝えているため、保育士自身もそれをつねに持ち歩く必要があります。

手を洗ってハンカチでふく際に、お手本として見せてあげることも大事です。

また、子どもはよく鼻水を垂らしてしまいます。

とくに乳児はまだ自分で鼻水をかむことができないため、保育士はポケットティッシュを持ち歩き、その場で鼻水を拭いてあげる必要があります。

メモ帳・筆記用具

子どもの様子に変化があった際などは、後で保育日誌に書き留めたり保護者に報告をしたりするために、その場ですぐにメモをとっておきます。

小さなメモ帳とボールペンなどの筆記用具は、つねにエプロンのポケットに入れておくことになるでしょう。

ペンは落ちてしまう可能性のあるキャップ式のものではなく、ノック式のものが推奨されます。