品質保証に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

品質保証に向いている性格・適性

品質保証に向いている人

注意深い人

品質保証は、自社でつくった製品に欠陥や不具合がないかを入念に調べて、トラブルが起きるのを未然に防ぐことが仕事です。

工場で製造されてから出荷、販売されるまで、すべてのプロセスに対して厳しく目を光らせていなければなりません。

こうした仕事に向いているのは、どんな些細なミスや異常も見逃さない、鋭い観察眼をもった注意深い人です。

ざっくりいうと、「まちがいさがし」が得意な人は、品質保証向きかもしれません。

性格的には、細かいことにもよく気が付く、いわば「目ざとい」タイプの人は、品質保証の適性が高いといえます。

「神経質」という言葉は、世間的にはあまりいいイメージがないかもしれませんが、品質保証にとっては非常に有効な資質のひとつです。

コツコツとした細かい作業が得意な人

品質保証のチェック業務は、地味なうえに検査項目が膨大で、長い時間がかかる根気が求められる作業です。

たとえば新商品を発売する前には、パッケージや説明書、ラベルなどに印字された文言について、企画書や成分表示表とつき合わせながら、ひとつずつ確認していかなければなりません。

もしも内容に不備や間違いがあったまま発売されてしまえば、自主回収などの大事につながることもあり得ます。

誤った食品の栄養成分表示を見て購入したお客さまが、その後にアレルギー症状を引き起こすといったように、たった一か所の表示ミスが、お客さまの命を危険にさらしてしまうこともあるからです。

したがって、真面目な性格で、どんなことにも丁寧で絶対に手を抜かない、細かい作業が得意な人が品質保証に向いているでしょう。

コツコツと努力を積み重ねられる「勤勉」な人は、どんな企業でも重宝される存在ですが、品質保証にはとくに重要な資質といえます。

理想を追求できる人

品質保証の仕事を端的に表すと、「自社製品の欠陥をゼロにすること」だといえます。

しかし、ひとつの製品を世に出すまでには、数え切れないほどたくさんの工程があり、関わる人も大勢に及びます。

どれだけ熱心に仕事に取り組んだとしても、そのすべてを「完璧」にすることは、現実的に不可能です。

それでも、品質保証は、「どんなミスも見逃さない」という強い気持ちをもって、完璧を目指さなければなりません。

たとえほとんど不可能に近いとしても、まだ見ぬ「完璧な製品」を信じて、理想を追い求め続けられる人は、品質保証に向いているといえるでしょう。

品質保証部門で働くには

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品質保証に必要なスキル・能力

論理的思考力

品質を高めていくためには、品質を低下させている原因を突き止めたうえで、それを解決する方法を編み出さなくてはなりません。

しかし、問題を発見するのも、見つけた問題を解決するのも、決して簡単なことではありません。

膨大なデータを集めて検証し、いくつもの仮説を立てては実験を繰り返し、一歩ずつ核心に迫っていくことが必要になります。

このため品質保証には、高い論理的思考力が必要です。

理系出身者が好まれやすいのも、そうした業務上の特性が強く影響しているものと思われます。

精神的タフさ

品質保証のおもな仕事のひとつに、お客さまから寄せられる問い合わせへの対応業務があります。

単純に使用方法や成分などについて質問されることもありますが、なかには批判や不満、クレームなどを受けることもよくあります。

そうした厳しい意見を真摯に受け止めて、今後の品質改善に役立てていくことも、品質保証の役割です。

とはいえ、きつい言葉をぶつけられることも多いため、打たれ強く、精神的にタフであることが必要になります。

ストレスをため込みすぎないよう、上手に気持ちを切り替える方法を身につけることが、品質保証を長く続けるコツかもしれません。

品質保証に向いていないのはどんな人?

ルールを軽視する人

品質保証は、食品メーカーであれば食品衛生法、機械メーカーであれば製造物責任法、医薬品メーカーであれば薬事法といったように、定められた法律を遵守しなければならない立場にあります。

社会共通の法律だけでなく、各メーカーで独自に定めている社内ルールや規格、基準、マニュアルなどについても、厳密に守らなくてはなりません。

世間一般の肌感覚からすれば、「そこまで厳しくする必要があるのか」と首を傾げたくなるようなルールも、なかにはあるかもしれません。

しかし、人々の安全を守るためには、そうしたルールを徹底して守ることが重要になります。

真っ正面からルールを破らないまでも、「少しくらいならいいか」とルールを軽視する傾向のある人は、品質保証にはならないほうがいいでしょう。

一人で黙々と働きたい人

品質保証が含まれる技術系の職種のなかには、研究開発などのように、一人で黙々と作業する時間が大半を占めるものもあります。

しかし、品質保証の仕事はそうではありません。

もちろん、完成品の検査など、一人で行う作業もありますが、割合としては、ほかの部署の担当者と解決策を協議するなど、コミュニケーションを取りながら働く時間のほうがずっと多い職種です。

このため、誰かと協力しながら仕事を進めるよりも、一人で作業に打ち込みたい、一人のほうが集中できるというタイプの人は、あまり品質保証には向かないでしょう。