品質保証のキャリアプラン・キャリアアップするためには?

品質保証に配属されたら

新卒や中途採用で新たに品質保証部門に配属された社員は、まず研修を受講して基礎的な知識を身につけます。

食品メーカーの場合は食品衛生法や食品表示法、アレルギー成分など、機械メーカーの場合は製造物責任法や電気用品安全法、特許法など、自社の事業に関連する法規が中心です。

それと並行して、生産工場や本社の研究所などで先輩社員に付き従って、製品を検査する分析業務の基本を学んでいきます。

やがて、簡単な理化学検査などから徐々に、実際の業務を任されるようになります。

およそ1年も経つと、規格書の作成なども単独で行うようになり、自分で考えて実行していく能力を養っていきます。

品質保証部門では、最初からかなり専門的な業務をになうことになりますので、学生時代にあまり研究や実験をしてこなった人の場合、手技などに手間取ることが多いようです。

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品質保証としてスキルアップするには

品質保証としてスキルアップするためには、とにかく「場数」を踏んで実務経験を積み重ねていくしかありません。

品質保証は、発生したトラブルや不具合、お客さまからのクレームなどに対して、その場その場で臨機応変に対応していくことが求められる職種です。

検査手順をマニュアル化することはできても、検査によって発見された問題を解決する方法をマニュアル化することはほとんど不可能です。

実務経験を積みつつ、法令などの必要知識を地道に学んでいくことが、遠回りなように見えても、最短でステップアップしていく道です。

とくに海外赴任や海外出張は、飛躍的に成長できる機会です。

海外工場の品質をチェックする作業は、言葉の壁や風習の違いなどもあり、国内工場よりも難易度ははるかに上です。

しかし、そこで結果を出すことができれば、スキル的にもキャリア的にも、大きくステップアップできるでしょう。

めぐってきたチャンスを逃さないよう、若手のうちから語学力を磨いておくことをおすすめします。

品質保証のキャリアパス・キャリアアップの考え方

社内におけるキャリアパス

同じ企業に勤め続ける場合の品質保証のキャリアパスは大きく分けて2つあります。

ひとつは生産管理品質管理、生産開発など、ほかの技術系職種を数年単位で順に経験していくキャリア、もうひとつはずっと品質保証を担当し続けるキャリアです。

後者の場合、全国各地の工場や研究施設を異動しますので、定期的に職場は変わりますが、職種自体は変わりません。

どちらのキャリアをたどるかは一概にいえず、企業の人材育成方針や組織の事情、当人の適性や希望などにより異なります。

気になる場合は、面接の時点で確認を取ってみるとよいでしょう。

一般的に、ある程度キャリアを重ねた品質保証は、工場勤務から本社勤務になり、現場作業が減って、管理職としての取りまとめ業務や部下の指導などがおもな役割になります。

社外におけるキャリアパス

品質保証担当者のなかには、別の会社に転職する人も一部います。

現状、消費者の安全志向が高まっている影響もあって、品質保証部門を強化しようという企業が多くなっています。

中途採用市場における品質保証経験者は、供給よりも需要のほうがはるかに上回っている状況であり、とくに経験豊かな即戦力となれる人材は、どの企業からも引く手あまたです。

もしも給料などの待遇面や仕事内容に不満があるなら、転職を考えてみることも選択肢のひとつです。

ISO(国際標準化機構)認証に関する知識や、海外工場とやり取りできるレベルの語学力(TOEICスコアにして750以上)があると、好条件で転職できるでしょう。