販売員の年収はいくら? 給料についてくわしく解説

販売員の平均年収・給料の統計データ

販売員の平均年収・月収・ボーナス

販売員は、正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトといったさまざまな形で働く人がおり、雇用形態によって給与には大きな違いが出てきます。

正社員であれば、毎月会社から決まった給料をもらうことになりますが、派遣社員やパート・アルバイトの場合は時給で働いた分だけ賃金をもらいます。

賃金構造基本統計調査

販売店員の平均年収_2019

令和元年度賃金構造基本統計調査によると「販売店員」の平均年収は40.2歳で約334万円となっています。

・平均年齢:40.2歳
・勤続年数:9.4年
・労働時間:165時間/月
・超過労働:12時間/月
・月額給与:244,900円
・年間賞与:398,100円
・平均年収:3,336,900円

男女別で見ると、男性のほうが年収・月収ともに高い水準になっています。

これは、アパレルなどでは販売員は若い女性が大半で、出産や育児などを機に退職するケースが多いためであると考えられます。

また、男性の給料が高くなっている理由は、全体として勤続年数が長く店長やエリアマネージャーなどの管理職につくのは男性が多いからといえるでしょう。

出典:厚生労働省「令和元年度 賃金構造基本統計調査」

※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
店長・販売スタッフ・店舗管理
(マイナビエージェント)
353万円 20代平均341万円
20代男性平均363万円
20代女性平均326万円
30代平均410万円
30代男性平均434万円
30代女性平均362万円
ショップ店員/アパレル店員
(給料バンク)
274万円~357万円 20代の給料:21万円
30代の給料:22万円
40代の給料:23万円
初任給:17万円
販売スタッフ
(転職会議)
299万円 男性:323万円
女性:297万円
20代: 284万円
30代 :332万円
40代 :364万円
50代〜:-万円
生涯賃金:1億4893万円
販売スタッフ
(Indeed)
490万円 時給 1,216円
日給 11,000円
月給 22.0万円
年収331万円

各社のデータより、ショップ店員の年収は270〜500万円の間となる実態が見えてきます。

販売員の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データをもとに算出すると、ショップ店員の平均年収は320万円前後と考えられます。

厚生労働省の統計調査より、ボーナスが年間でおよそ1.5ヶ月となっていることを元に考えると、月額総支給額は約23万円、ボーナスは年間約35万円ほど支給されているでしょう。

東京都で勤務するアパレル店員で、独身の人の場合、交通費などを除外して考えると月の手取り額は18~19万円ほどになると見込まれます。

現在、日本人全体の平均年収が約420万円と言われていることから考えると、一般的な職業よりも給与水準は低めです。

販売員の初任給はどれくらい?

正社員の場合、初任給は月給16万円〜20万円程度がボリュームゾーンです。

会社によっては、学歴や地域によって1万円〜3万円程度の差をつけているところもあるため、あらかじめ調べておくとよいでしょう。

なお派遣社員やパート・アルバイトで働く場合は時給制がほとんどで、900~1000円程度が大半です。

ただし、地方では時給がさらに低くなることもあるため注意が必要です。

ショップ店員はアルバイトや契約社員からスタートし、経験を積んでから正社員になることも多く、どうしても初任給は低めに設定されているところが多いのが現状です。

令和元年 販売員の年収(規模別)

アパレル店員を含む、販売店員全体の給与統計データをご紹介します。

販売店員は勤務先の企業規模と年収の相関はあまりありません。

10〜99人の事業所に勤務する販売店員の平均年収は315万円、100人〜999人規模は314万円、1000人以上規模は347万円、10人以上規模平均は334万円となっています。

販売店員の年収(規模別)_r1

令和元年 販売員の年収(年齢別・男女別)

年齢別の給与をみると、男性が徐々に年収が上がっているのに対して、女性はほとんど変化がありません。

また、男性の平均年収が388万円、女性が283万円と、男女間で給与に開きがあります。

販売店員の年収(年齢別)_r1

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

販売員の福利厚生の特徴は?

販売員の福利厚生は、勤める企業によって大きく異なります。

基本的には企業規模が大きければ大きいほど、福利厚生や待遇は手厚いですが、個人店や小規模店舗の場合は整っていないこともあるため注意が必要です。

若い女性が多く活躍するアパレル企業では、女性も長く働けるような制度を整えているところが多く、産休や育休はもちろん、復帰後の時短勤務やシフト調整などを行うところも多くあります。

また、販売員の代表的な福利厚生として「社割」が挙げられます。

「社員割引」は、店舗で販売されている商品をさらに割り引いて購入することができる制度です。

百貨店内に入っているテナントショップの場合は、その百貨店自体の社員割引制度を利用できることもあります。

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販売員の給料・年収の特徴

経験を積むと昇給する

一般に、複数の販売員が所属している店舗では、いちスタッフとしての販売員のほか、副店長や店長といった役職者も働いています。

副店長、店長になると基本給はアップし、役職手当が支給されることもあります。

そのほか、販売員として大きな実績を残して会社に貢献したり、接客技術が評価されたりすることでも昇給することができます。

また、販売員からエリアマネージャー、バイヤー広報といった別の職種へ社内でキャリアチェンジし、さらに給料をアップさせる人も少なくありません。

売上に応じた報酬(インセンティブ)がつくことも

最近では、販売員のモチベーションアップのために、「インセンティブ制度」を取り入れている店舗も増えています。

これは、個人の売上目標を超えた場合、ボーナスのような形で報酬が支給されるしくみです。

あるいは、店全体で売上目標を設定し、それを超えれば販売員全員にインセンティブがつくようなケースもあります。

販売員の給料はさほど高くないといわれることが多いですが、インセンティブの割合が大きな店舗で成果を出せば、平均的な販売員よりもずっと大きな収入を得ることも不可能ではありません。

販売員の正社員以外の給料・年収

派遣社員

アパレル系企業をはじめ、携帯ショップや家電量販店で販売員として働く派遣社員が増えてきています。

未経験者であれば900円程度からのスタートが一般的ですが、販売経験が豊富な人は時給1,500円前後をもらうことも珍しくありません。

正社員になるのは難しい大手企業や外資系企業で働くこともできますが、期間限定での雇用が多く、働きぶりが評価されなければ契約を打ち切られてしまうため長期間安定して働くことは難しいでしょう。

アルバイト

パート・アルバイトの給料は時給制が基本で、相場は900円~1000円程度が中心です。

販売員のアルバイトは若い世代の求人が多く、地域の最低賃金に設定されていることも多いです。

契約社員

契約社員は正社員よりもやや低めの給与設定となることが一般的ですが、能力や経験によっては正社員並みの収入を得ることも可能です。

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販売員が収入を上げるためには?

販売員として長く働いても、給料が大幅にアップすることはありません。

給料を上げるには、店長やエリアマネージャーなど昇進していかなくてはなりません。

管理職になれば、年収500万円ほどもらっている人もいます。

さらに、販売から商品企画やバイヤーなどへステップアップする道もあります。

販売員のままではどうしても給料は頭打ちになりがちですが、その経験を生かし本社で活躍するようになれば、給料は大幅にアップするでしょう。