他業種からの転職希望者が多い
義肢装具士を養成するある教育機関では、社会人入試を経て入学する人が過半数を超えているという事実があります。
このことからも分かるように義肢装具士は他業種からの転職志願者が比較的多いと考えていいでしょう。
教育機関への入学も費用面の問題さえクリアできれば、周囲に同じような境遇の仲間をみつけることができるため、抵抗なく学習することができるはずです。
資格さえ無事に取得できれば、未経験者の受け入れを積極的に行っている会社も多いため、しっかりとした志望動機を伝えることができれば、希望を叶えるチャンスは大いにあるといえます。
新卒者との差別化をはかるには
義肢装具士を志し、専門の教育機関で学び、資格を取得した新社会人の中には残念ながら早期に離職してしまう人も少なくないのが現状です。
その理由としては、比較的取りやすい国家資格であるため、安易な動機で志願をし、実際に身体を欠損した使用者と接触することで大きなショックを受け、自信を失ってしまう人が多いことが挙げられます。
それに対し、社会人経験を積んだ後に転職を志願する人は確固たる信念と情熱と覚悟を持っていることが多いと考えられ、その点は新卒者に比べて有利であるともいえます。
このあたりを面接等で十分にアピールできるように準備しておきましょう。
無資格でも採用されることも
義肢や装具の作成は資格がなくても行うことができます。
したがって、タイミングによっては資格がない状態でも採用されることもあるため、会社に直接問い合わせてみるのも有効です。
ただし、無資格者の求人は欠員が出たり、繁忙期だったりして人手が足りない時に限定されるため、実際はほとんどないと考えたほうがよいでしょう。
もし、運良く採用された場合でも実際に使用者の身体に触れて採寸を行ったり、リハビリに参加したりなどといった医療行為とみなされることは一切できません。
無資格での就職はごくまれなケースであり、その先長く義肢装具士として従事していく上では資格は必ず取得しておくべきだということを理解しておきましょう。
医療経験者は即戦力に
作業療法士や理学療法士などの医療経験者は前職での知識や技術を転職後に生かすことができます。むしろ、その経験を買われて採用されるということも多いはずです。
実際に使用者と関わる際に、前職での経験を存分に生かし、特色ある義肢装具士として活躍することが期待されます。
また、義肢装具士として3年程度の経験があれば採用の際に優遇されることも多いようです。