議員秘書への転職

「資格不要」の秘書と「要資格」の秘書

議員秘書には、議員が私的に雇用する「私設秘書」と国家公務員である「公設秘書」の2種類があります。

秘書の内、資格が必要なのは、公設秘書の一種である「政策担当秘書」のみ。政策担当秘書以外の秘書は資格不要です。

議員秘書の求人票を見ると、「政治知識、不問」、「未経験、歓迎!」のキャッチコピーが目に付きます。資格、知識、経験不問の秘書であれば、転職のハードルは下がりそうです。

一方、政策担当秘書職へのハードルは高いようです。

政策担当秘書の役割は、議員の政策立案や立法活動のサポート。政策担当秘書になるには、難関といわれる政策担当秘書資格試験に合格するか、あるいは一定の条件をクリアして選考採用審査で認定されなければなりません。

通常、政策担当秘書への転職には、かなりの準備期間が必要となります。

求められる議員への共感、強靭な心身

それでは資格の要不要にかかわらず、すべての秘書に共通する要件とはどんなものでしょう。

まずは、政治への関心、そして何より議員の政治理念、政策、人となりなどへの共感です。

議員の支持者を増やすのは秘書の重要な仕事。自らが支持している人物であれば、周囲の人に応援を頼む際にも自ずと熱意が伝わり、支持を拡大しやすいでしょう。

また、秘書業務は、議員の運転手から、ポスター貼り、地域イベントへの参加、演説の草稿づくり、政策立案のサポートなど多岐にわたるため、秘書は多忙になりがちです。

ときには、何百軒もあいさつに回ったり、訪問先で叱責されながら耳の痛い意見を聞かされたりなど、肉体的、精神的に厳しい仕事も処理しなければなりません。

秘書には、過密スケジュールに対応できるだけの健康な肉体と強い精神力が求められます。

営業職の経験は強みに

議員秘書にもよりますが、多くの場合、秘書業務の中心は人に会うことです。

一般の有権者から意見を聞いたり、会合で議員の支持者と意見を交わしたり、業界団体の陳情や請願に耳を傾けたりなど、ほとんどいつも誰かと会っているといいます。

秘書は、顔を合わせた人達の意見を集約して議員に報告する一方、議員の政策などを人々に伝えて議員が支援を得られるようにしなければなりません。

そのため、秘書には、高い好感度に加え、多数の老若男女に臆せず対応したり、相手の様子を見て真意を察したり、話を切り出すタイミングを見極めたりできる能力が必要です。

通常、こうした能力は営業の現場で磨かれるもの。営業職の経験は秘書の仕事に大いに生かせるはずです。

転職サイト、ハローワーク、議員のホームページをチェック

秘書は縁故採用が多いといわれますが、最近では転職サイト、ハローワークなどでも議員秘書の求人票を見かけます。

議員のホームページで、直接、秘書を募集している場合もあります。

議員の専門分野や選挙区と自らのキャリアとの関連性が高い時には、議員の後援会などに直に自分を売り込むことも考えられます。

たとえば、金融マンとして築いたキャリアがあるなら財務金融分野に強い議員にアプローチしてみたり、議員の選挙区内に前職で培った人脈がある点をアピールしたりなどして、秘書への道を開きましょう。