議員秘書のつらいこと、大変なこと、苦労

長時間労働、休日返上は珍しくない

「勤務時間:月~金の8時~18時。ただし議員の予定次第で土日出勤、時間外勤務あり」。ある議員秘書の求人票の一部です。

一般に、この求人票から察しがつくとおり、議員秘書の勤務時間はあってないようなものといわれています。

議員が曜日、昼夜を問わず活動するため、議員を支える議員秘書の多くは、生活の大半を仕事に費やすことになるからです。

たいていの議員は土日も働いていますから、必然的に週末でも秘書は必要とされます。

議員のお供で顔を出した支援者との会合が、深夜に及ぶのは日常茶飯事。選挙になれば、議員の傍らで朝から晩まで休みなしの臨戦態勢。議員の所属政党の要請で、別の議員の選挙応援に休日返上で駆り出されることさえあります。

こうしたハードワークが容認されているのは、議員秘書が労働基準法で定められた「機密の事務を取り扱う者」に当たると考えられているからです。

労基法には、機密の事務を取り扱う者には労働時間、休憩、休日についての規定が適用されないと記されています。

法的にも例外扱いされるハードな議員秘書職。仕事に大半の時間を割く議員秘書からは、プライベートな時間が減り、心身を休ませる時間が十分に取れなかったり、友人と疎遠になるのがつらいという声が聞こえてきます。

運転手、お茶くみ、怒られ役…雑用が多過ぎる

議員事務所によって差はあるものの、もう一つの議員秘書のつらいことに、雑用の多さが挙げられます。

議員の外出時には運転手、事務所に戻れば、清掃、お茶くみ、電話番。とくに新米秘書は、クレームに対応する際の怒られ役を割り振られ、怒声を浴びながらひたすら頭を下げなければならないことも。

選挙前には町中走り回ってのポスター貼り、ずっしり重い機材を運んで講演会用ステージの組立。年末年始には、議員のあいさつ回りに随行します。

選挙常勝の議員になると、あいさつ回りの軒数が半端ではなく、何百という忘年会、新年会をハシゴするといわれます。

ハシゴ疲れで10キロ以上体重が減ったり、体調を崩したりした議員秘書の話も耳にします。

より良い日本にするための一助になろうと、議員秘書を志したはず。ところが、現実は、雑用をさばくのに精一杯の毎日。目指したこととは程遠い生活をつらく感じたとしても、不思議ではないでしょう。

議員が落選すれば秘書も失職

議員秘書として面倒な雑用をこなしながら、人々のより良き未来を想い、議員とともに日々活動する。しかし、まじめに努力していても、議員が落選すれば議員秘書は職場を失います。

議員の信じるところと多くの有権者の考えが一致しなかったり、他の議員が起こした不祥事から所属政党が厳しく批判されたり…。

こうした自らの努力では対応のしようがないことで落選する場合もあります。職の不安定さは、議員秘書のもっともつらいことといえるでしょう。

議員秘書職は、心身ともに負担が大きく、選挙に負ければ失われるという脆弱性がありますが、プレッシャーの強い仕事ほど、結果を出せた時の喜びは大きいものです。

多くの議員秘書は、時間をやりくりして休みを取ったり、雑用を片付けたりしながら、良き社会を目指し議員を支えていくことにやりがいを感じているようです。