芸術家になるための学校

芸術家に大学や専門学校は必要か

芸術家は試験や面接を受けてどこかの会社に就職するわけではないため、学歴は問われません。

とくに美術大学や美術系の専門学校については、多くのアート業界にかかわる人たちから「日本の美術がダメになったのは美術教育のせいだ」という批判を受けています。

そもそも美術大学に合格できるスキル面での基準は、美的センスや個性をもっているかではなく、予備校で学ぶような「美大に合格するためのお手本デッサン」が描けるかどうかです。

つまり、デザイナーやイラストレーターなど、商業的な仕事で美術のセンスや知識が必要な職種にとっては、大学で美術を学び、基礎技術やさまざまな技法のノウハウ、美術史などを勉強することに価値があるといえます。

しかし、デッサンの基礎から学び、美術教育を極めた人より、中学生が教科書に書いた落書きの方がアート性があったりする、そんな意外性がアートの魅力のひとつ。

その点、独自の感覚や生まれもった能力を伸ばすべき画家、版画家、彫刻家、陶芸家、工芸家などの芸術家を目指すには、大学で学ぶことは遠回りになり、頭でっかちな作風になってしまう危険が指摘されているのです。

美術大学や美術系の専門学校で学ぶべきなのは、「商業デザイナーをやりながら芸術家を目指したい」というような安定を求める人。

または漠然と「芸術家になりたい」という夢があり、絵画なのか彫刻なのか…と、表現方法のジャンルを決めかねている人に限られるといえるでしょう。

芸術家に必要な学校とは

画家志望であれば画材の種類や使い方など、基礎の基礎だけ知っていれば作品をつくることができ、2年間や4年間をかけて余計なことを学ぶ必要はありません。

学校に行くとすれば、市民講座を数回受けて基礎知識を吸収するくらいで充分でしょう。

もちろんそれよりも、著名な芸術家に弟子入りしたり、工房に職人見習いとして就職するなどして、現場で技術を磨く方が身になることは確実です。