学芸員の現状と将来性

博物館と学芸員の現状

現在日本にある博物館数は5,700件にを超え、緩やかに増加する傾向が続いています。それに伴い雇用される学芸員数も一貫して増加していて、平成20年頃の資料では7,000人に迫っています。

また、博物館への訪問者数は横ばいを続けていて特に需要が減少するという傾向は見られません。現在でも人気のある展示の場合は期間中に数十万人の訪問者を数えるなど、博物館の人気が衰える気配はありません。

また文化施設という性質上、国や自治体の助成やバックアップは残り続けるでしょうし、博物館運営の重要性は今後も変わらないでしょう。したがって、そこで働く学芸員も一定数の需要は有り続けるでしょう。

ただし、現在の政治状況での公務員への風当たりを見ても分かる通り、特に雇用条件が厳しくなる可能性は十分にあります。

待遇の変化

公立博物館の場合、地方自治体が運用しているため、そこで働く学芸員の身分は公務員になります。公務員は今では安全な職業の代名詞になってしまいましたが、最近の情勢ではそうも言えません。

民間の不況と給料削減の流れにともなって、公務員の給料削減をはじめとする行政改革が叫ばれ、政治側も応じる姿勢を見せています。実際に公共施設の運用を外部に委託する流れは進みつつあります。

博物館や美術館も例外ではなく、正規雇用ではなく、臨時職員や嘱託職員の採用が増えつつあります。学芸員を目指す人は常にある一定数以上いますが、正規雇用は少ないため、学芸員として就職するにはかなり厳しい状況です。

学芸員が消滅することは考えにくいですが、待遇の変化または求人状況の悪化などは見越しておくべきかもしれません。