不動産鑑定士の大変なこと、苦労

実務修習中は金銭面が厳しい

不動産鑑定士試験に晴れて合格しても、それで終わりでないところがこの資格制度の悩ましいところです。

試験自体にもそれなりにお金がかかるうえ、ほとんどの人が専業(仕事を辞めて勉強に専念すること)でやっているため、合格する頃にはかなりお金が無くなっているのが実情です。

そこに来ての実務修習ですが、現実的には指導鑑定士のいる不動産鑑定業者に勤めながら修習していくことになります。

そのときには不動産鑑定士として仕事をしているわけではないので、給料があまり良くないことが一般的です。また、実務修習も、教材の購入や一部スクーリングなどがありますので、実費にて持ち出すことも少なくありません。

この試験合格から実務修習、そして登録に至るまでの期間における金銭面での苦労は、なかなかつらいものがあります。

こんなところで鑑定評価!?

不動産の鑑定評価は、その対象が街中や平地の不動産ばかりとは限りません。

特に、山林や原野での評価となると、けもの道もないような山の中を歩いて入って現地調査に行ったりしますので、厳重な装備をしていかないと場合によっては命にかかわりかねないこともあります。

また、怪しげなお店の鑑定評価も現地調査をしなければならないので、気が進まないときもあります。

顧客からかけられるプレッシャー

数としてはあまりないのですが、顧客の中には鑑定評価で求められた額について、不服を申し立ててくる場合があります。

当然、それが正当な主張であれば見直しを行い、その上でこちらに問題があれば、その訂正などに応じるのは当然ですが、それを超える過度の要求をしてくる場合があります。

たとえば、「もっと高く売りたいから価格を吊り上げろ」とか「こんな金額じゃ困る、何とかしてくれ」とかいった要求です。

こちらに正当性があれば、毅然と対応するしかありませんが、その後にお付き合いがなくなることがほとんどです。

これが、自分で商売しているくらいなら自分の痛みだけで済むのですが、勤務している場合にグループ会社なども引合いに出されると困ったものです。

ですがこうしたことは、何も不動産鑑定士に限ったことではないので、割り切るしかないです。そういった局面でも、めげずに折れずに曲がらずに、不動産鑑定業務にたずさわっていくことが大切です。