課税のための鑑定評価

税務で鑑定評価が必要な理由

不動産には各種の税金がかかることはご存知の方が多いと思いますが、その課税の大元となる不動産の価値がどのように評価されているかご存知の方はあまり多くないことと思います。

そこでご説明しますが、簡単にいえばその時々の社会経済情勢を踏まえ、その地域における標準的な道路(路線)や土地に評価のベースとなる価額をつけていき、それに対して個々の土地の形や大きさなどによって決められた数値にて補正をして、その土地の評価額をつけて行くという方法が一般的なやり方です。

そのベースとなる価額を付けるのが不動産鑑定士の仕事になります。

ではなぜわざわざ不動産鑑定士にベースとなる価額を算出させるのでしょうか。これは、課税の公平性を担保するために必要だからです。

つまり、課税する国や市町村がこれを行ったのでは公平性を担保出来ず、高度な専門職業家として公平かつ公正な職務をすることを期待されている不動産鑑定士がベースとなる価額を算出することにより、不動産にかかわる税金の公平性がたもたれるのです。

どのような税金が対象になる?

代表的なのは、相続税と固定資産税です。相続税は相続財産が一定の額を超えたときに申告・納税が必要とされており、国税庁が課税をおこないます。

固定資産税は不動産を持っているかぎり納税する必要があるもので、市区町村が課税をおこないます。

これらはいずれも「路線価」といって道路にベースとなる価額がつけられます。

ただし、固定資産税に関しては「標準地」といって、地域の中で土地の形状や大きさなどがもっとも標準的であると考えられる土地に対して価額を付けられることもあります。

ここまでが不動産鑑定士の仕事で、あとは決められた表にしたがって公務員が補正して個々の土地の評価額を出すことになります。

直接的に関係するのはこの相続税と固定資産税ですが、実はそれ以外の税金にもこの影響はおよびます。

それは、不動産を取得したときに課税される不動産取得税(都道府県が課税)、登記をするときに必要な登録免許税(国税庁が課税)については、固定資産税を算出する際の評価額をもとに算出するからです。

このように土地に関するさまざまな課税には、不動産鑑定士の仕事が役立てられているのです。