不動産鑑定士の勉強方法

勉強方法の全体像

不動産鑑定士の資格試験は、択一式である短答式試験と、論文を書く論文式試験に分けられます。また、択一式試験のみの科目として行政法規、論文式試験のみの科目として民法・経済学・会計学があるので、それぞれ学習方法が異なります。

短答式試験は独学でもなんとかなる人もいますが、論文式試験については、難しいうえに各科目で書き方(文章の流れの組み立て方)が異なりますので、予備校で習わずしてクリアすることは不可能に近いです。

短答式試験の勉強方法

短答式試験は、鑑定評価理論と行政法規に分けられます。

鑑定評価理論は不動産鑑定評価基準とその留意事項のほか、これらの解釈的な問題も出ます。行政法規は、都市計画法や建築基準法、土地区画整理法や都市再開発法といった土地の利用に直接かかわるもののほか、道路法や国有財産法といった間接的にかかわるものも出題されます。

いずれも、過去5〜10年分の過去問を肢ごとに確実に解けるレベルであれば、独学でも合格することは可能です。

また、まったくの初学者で予備校に頼らざるを得ない場合でも、試験委員は過去問を参考にして問題を作るため、過去問を中心にやるべきです。

論文式試験の勉強方法

論文式試験は、鑑定評価理論の論文・民法・経済学・会計学・鑑定評価理論の演習があります。

いずれも、高度な知識を必要とするうえに、論文の書き方も作法的に決まっていることから、知識のみならず書き方も習得しなければなりません。

例として民法の書き方ですが、問題提起(その事案で何が問題なのか)→規範定立(一般論としての結論と理由)→あてはめ(出題された事案に置き換え)→結論、といった形で書く必要があります。

この文法から外れた書き方をすると、いくら知識が正しくても合格点に届かないことがあります。また、出された問題から何が論点となるのか抽出する能力も必要になります。

つまり、知識・書き方・問題抽出力の3点がなければ合格することはできません。特に、これらのうち書き方と問題抽出力については、学習するというよりもトレーニングに近いイメージです。

これらは一般的には、とにかくたくさんの問題を解き、参考答案から自分に足りないところを確認しながら習得していくしかありません。そのため、予備校の問題に加えて過去問などもやりこむ必要があります。