演出家の役割

劇団の場合

テレビや映画と違う点は、演出家主導で動くケースが多いことでしょうか。

小規模な劇団であれば、企画から、演目のセレクト、脚本までを担当、自らが広告塔的な役割までする演出家も多いです。

すべてをとりまとめ、指示をする演出家は、当然、リハーサルでも欠かせない存在なので、練習のスケジュールも演出家中心になります。

リハーサル中は正面に座って指示をする演出家もいれば、立ったまま見学し指示出しをする演出家も。演技、照明、効果音、すべてに神経をとがらせ、すべてに指示をいれていきます。

最初はシーンごとだったリハーサルも、講演が近づいてくると通し稽古などリハーサルもハードなものに。

休憩のタイミングも演出家次第ということが多く、俳優さんやスタッフさんの疲労具合などをきちんと観察する力も求められます。

大物演出家になると、製作委員会や企業などから公演依頼が来たり、所属以外の劇団から演出の依頼が来ることも多いです。

その場合は企画や演目が決まっている場合もありますが、いずれにしろ現場の仕切りは演出家主導になります。

テレビドラマやアニメの場合

テレビドラマやアニメの場合はそのシリーズを監修する監督がいることも多く、監督=すべてを監修、演出=担当の放送分だけを演出という役割になります。

タイトなスケジュールで進行するテレビドラマやアニメは、ひとりの監督がすべてを撮っていたのでは間に合わないことも多く、演出家を何人か使う形で進めます。

その際、キャラ設定や、作風がバラバラにならないようすべてをまとめて見るのが監督なのです。

とはいえ、現場での仕切りは当然演出家。俳優さん&声優さんへの演技指導や、カメラマンや他スタッフへの指示出し、カメラチェックもすべて行います。

アニメなどの場合は絵コンテまで演出家が担当することも多々あります。

単発のテレビドラマやバラエティに関しては監督なし、演出家のみということも多く、その場合は監督兼演出家として、文字通りすべてを監修していくことになります。

さらに、テレビドラマやアニメの大きな特徴がプロデューサーの存在です。

テレビドラマやアニメにおけるプロデューサーの力は大きく、監督や演出、脚本、キャストまですべての決定権を握っていると言っても過言ではありません。

若手の演出家などだと、プロデューサーの方が力を持っていることが断然多く、人によってはかなり口出しをしてくる人も多いでしょう。

映画の場合

映画製作の場合は、演出家=監督となることがほとんどです。

企画や映画化する作品自体は配給会社で決まり、そこから監督の依頼が来ます。

オファーを受けたら、製作委員会が立ち上がり、製作がスタートします。

脚本チェックはもちろん、撮影現場での仕切りはもちろん、製作委員会やさまざまなミーティングへの参加も必要とされます。

こちらも大物監督か新人監督かで、まわりの口出し度合いがだいぶ変わってきます。

いずれにせよ、どんな時でも現場をとりまとめ、進行させるのは演出家であることは変わりないようです。