演出家のつらいこと・大変なこと・苦労

演出家のつらいこと・大変なこと

体力的にハードな仕事

演出家は、舞台稽古や撮影に入れば早朝から深夜まで働くことも多々あります。

演出家の仕事はとてもハードなもので、ただ座って指示をするだけではありません。

役者のそばについて演技指導をしたり舞台装置の確認をしたり、実際に現地に出向いて撮影場所を選定したり、カメラ構図や照明の確認をしたりなど、ひっきりなしに動き回ることが大半です。

稽古や撮影が立て込むと不規則な生活が続き、睡眠時間がろくにとれない日も珍しくありません。

たとえ若いうちはそれほどつらくないハードスケジュールであっても、歳をとるごとにきつくなっていくという人が多く、体力面での厳しさは覚悟しておいた方がよいでしょう。

チームをまとめる苦労

さらに大変なのが、チームの中での人間関係です。

公演や映画の規模によっては、役者を含めたスタッフの数が百人規模に及ぶことも珍しくありません。

馴染みの常連スタッフもいれば、初対面のスタッフもいますし、自分と波長が合う人もいれば、合わないスタッフもいます。

また、カメラマン照明スタッフなどはベテランも多く、必要であれば自分よりはるか年上の人にリテイクを出さなければなりません。

役者も同様で、誰もが名を知るような大御所もいれば、まだ未就学児の子役がいることもありますが、良い作品を作るためには、どんなに苦手な相手や言いづらい相手でも、指示を出す必要があります。

それだけの人数がいれば、当然意見のぶつかり合いが起きることもあります。

そんな時もリハーサルや公演、撮影に影響の出ないように仲裁に入り、その場をまとめるなどしなくてはなりません。

周りの人に気を遣い、その場その場でうまくたちまわらなければならず、人間関係に対する気苦労も多い仕事なのです。

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演出家の悩み

芸術や制作に関わるすべての仕事がそうであるように、どんなに才能ある演出家でも、スランプにぶつかることはあります。

作品がヒットしない、良い演出が浮かばない、思いどおりのものが作れないといった悩みだけではなく、そもそも自分はどんな物を創りたいのかもわからなくなる、そんな時が出てくるでしょう。

演出には正解も不正解もなく、完成した作品の出来をまわりがどう判断するかがすべてです。

それだけに自分の持つアイデア、才能、センス、実力をもってしても超えられない壁にぶつかり、苦悩する人も多いのです。

演出家を辞める理由で多いものは?

実力のなさを感じたとき

演出家を目指す人の多くは、役者や制作スタッフなどとして経験を積んでいます。

しかし、すべての人が演出家になれるわけではなく、成功できる人はほんの一握りです。

舞台を続けているうちに自信がなくなってしまった、他の人の作品を見て自分は及ばないと感じてしまったなど、実力のなさを痛感し、自らこの業界を去る人は非常に多いです。

不安定な生活が続いたとき

演出家として駆け出しのころは、安定して仕事があるわけではありません。

その上、稽古や撮影などでただでさえ不規則な生活になりがちなため、副業やアルバイトがなかなかできず、苦しい生活を強いられている人もいます。

収入が不安定で満足な生活ができない、将来を考え別な仕事で相応の収入を得たいとこの道をあきらめる人が多いのも現状です。