演出家が勉強すること、学ぶべきこと

脚本、カメラ、照明、効果音、編集…ひととおりの基礎知識

現場で動くスタッフたちすべてをとりまとめ、引っ張っていく演出家。

初対面の人はもちろん、中には自分より年上のスタッフがいることもあり、指示をしづらいといったこともあるでしょう。

とくにカメラマンや照明などはベテランスタッフなども多く、自分の親ほどの年齢の人もいます。

そんな状況で彼らをひっぱっていくのに、「演出のこと以外何も知らない」では厳しいのも事実です。

最低限の礼儀としても、すべての仕事について基礎知識はつけておきましょう。

それがないと、シーンをつくるのにどんなカメラワークを希望するのか、どう照明を当ててほしいのか、適切な指示も出せず、演出家としても良い作品は作れません。

専門学校であれば、演出はもちろん、シナリオライティング、撮影、照明、録音、美術、編集まで、実践を通して学ぶところもあります。

アニメの演出家となると、そこにコンテやネーム、キャラデザ、CG編集なども入ってきます。

常に学ぶ姿勢を

そして重要なのが、教本で入れた知識だけでなく、実践や現場で学ぶノウハウ。

たとえ専門学校に入っていなくても、アシスタントやアルバイトで現場から学べることはたくさんありますし。

また、劇団に所属している場合も、小さなところであればあるほど、衣装、美術などみんなで分業して担当することで演出以外の多くの仕事に触れることができます。

頭でっかちにならないように、周りのスタッフの動きを見て撮影の流れを学んだり、技術を盗むなど、機械はすべて逃さず、学ぶ姿勢でいることが大切です。

それぞれの仕事を知ったうえでこそ生まれる思いやりと的確な指示、手抜きのないこだわり、そこに実力が伴えば、どんなベテランスタッフもちゃんとついてきてくれるようになるでしょう。

良い演出家は、良い演じ手…役者への指導にはみずからも演技力が必要

演出家をするうえで、より良い作品を作るうえで、俳優や声優に指示をすることも当然出てきます。

こだわればこだわるほど微妙な空気や間合い、表情の機微や細かいしぐさが欲しくなります。

そんな時に、「もっと悲しそうに」「もっと嬉しそうに」そんな一言の指示だけではなかなか伝わりません。

やはり、演出家みずからが目の前で演じてみて、指示をするのが一番わかりやすく早いです。

そのためにも脚本が出来たら、自分でも演じてみたり、出演の機会があったら積極的に参加して、演技を学んでおきましょう

「良い演出家は、良い演じ手」と言われることがあるように、実際、有名演出家の中にはさまざまな作品に俳優としてゲスト出演している人も少なくありません。