動物園の役割と現状

動物園の役割

日本の動物園は、大きく分けて「レクリエーション」「調査研究」「教育」「自然保護」という4つの目的の下に運営がなされています。

私たちが「動物園」と聞いたときに想像するのは、展示されている動物を目で観たり、ショーを楽しんだりするレクリエーションでしょう。

しかし、動物園ではそれ以外にも動物の生体や繁殖等に関する研究を行ったり、動物や自然環境について関心を持つきっかけを社会に提供したり、あるいは希少な野生動物の保護に取り組んだりしています。

これらの活動があってこそ、私たちは動物のことをよく知り、動物とともに暮らしていくことができるのです。

「種の保存」の難しさ

動物園がとくに力を入れているのは、「種の保存」です。

どのような動物も人間と同じく、寿命があるもの。未来に向けて貴重な動物を受け継いでいくためには、繁殖行動を促し、新しい動物を誕生させていくことが不可欠なのです。

しかしながら、動物の繁殖は簡単なことではありません。オスとメスの相性もありますし、動物によって習性も異なるため、動物飼育員がさまざまなサポートをする必要があります。

また、いざ新しい命が誕生したとしても、子どもが健康なまま成長するとは限りません。

親が面倒をみないようであれば飼育員が代わりに手をかけてやったり、病気になれば治療をするなど、動物を管理していくには地道な努力と気遣いが求められるのです。

動物園を活性化させるための取り組み

このような難しさがある中、全国の動物園が連携し、種の保存に向けた取り組みもなされています。

たとえば「ブリーディングローン」という制度では、繁殖に適した動物を動物園同士がお互いに貸し借りすることで、繁殖率の向上につなげています。

ただし、いくら繁殖に適した動物がいたとしても、人間が管理する動物園で生きる動物である以上、動物飼育員が繁殖時期を見極め、適切な体調管理をしなければ、よい成果には結び付きません。

だからこそ、飼育員に求められる責任は重大なものとなります。

確かな飼育技術を身に付けたスタッフが大いに活躍することこそが、動物を守り、動物園の未来をつくっていくことにつながるといえるでしょう。